※ 真相解明!
当然じゃないですか。 そんな面白そうな話・・・・・ じゃなかった、遅咲き初恋物語は静観です。
誰にも何も言いませんよ。 カカシさん、テンゾウさん、海野中忍を黙って見守ります、ええ!
暗部の長たちの初恋を、自分も応援させていただきます! そう約束をして演習場を後にした。
報告書は当初の筋書き通りで提出する。 真相を知ってるのは自分と、暗部の隊員さんたちだけ。
同胞とはいえ暗部内の、しかも長たちの話を教えてもらえるとは思わなかったもんな・・・・・。
暗部の隊員さんが秘密を打ち明けてくれた・・・・ なんだかそれだけで、ある意味達成感がある。
「Dランク任務完了です。」
「お帰りなさい、お疲れ様です。」
今朝と同じ、受付所には海野中忍が座っていた。 なんとなくだけど、海野中忍に提出してみたり。
まだ今の時間はそんなに混雑していないから、他の受付忍に提出してもよかったんだけど。
話を聞いたからってのもある。 でも “アカデミーの怪談” は気になってるだろうな、なんて。
「・・・・・あはは、そうか! そういう事だったんですね? 俺も心配してたんですよ。」
「くすっ! そうだろうと思った。 これでアカデミー生は安心ですね、イルカ先生?」
「これは一教師としての感謝の言葉です。 ・・・ “ありがとうございます” 」
「とんでもない! 逆に任務報酬までもらっちゃって、気が引けますよ、ほんと。」
「あはは! 任務なんですから任務報酬は当然もらうべきです! ・・・・はい、火影様からです。」
「わ、豪華茶封筒だ!! 一人だけおいしい思いして申し訳ないような・・・・ ははは!」
「アカデミーの怪談の真相を迅速に解明して下さって、ありがとうございました。」
「噂の真相なんてこんなもんですよ! じゃ、生徒さんたちに宜しく! あと、三代目にも!」
「はいっ! Dランク任務、お疲れ様でした!」
・・・・くすっ! あの嬉しそうな顔。 海野中忍はアカデミーでも、きっといい先生なんだろう。
あの様子じゃ、暗部の長たちが自分に思いを寄せているなんて事、これっぽっちも感じてないな。
うちの里の暗部は畏怖の対象。 正規の忍びを騙し討ちでもしたら100倍にして返す忍び達だ。
忍びは借りた借りは必ず返すけど、それが生死にかかわる事なら・・・・・ まさに他里の脅威。
そんな忍びの代表格ふたりがアカデミーの先生に恋しているだなんて。 ・・・・面白すぎだろ!
太陽と月、陰と陽、正義と悪、本音と建て前。 表裏は常に一体、どこの誰の中にだってある。
だからこれも。 断じて虚偽の報告じゃないぞ? よーし、早速甘栗甘屋に寄って行こうかな!
あなたは事を丸く収めました! 後日、三代目から上忍試験の告知を受けます! 目指せ上忍への道!(爆)