※ 長たちの責務
・・・・・そうだよな? いくらなんでもこれぐらいでは隊員をシメないだろう。 ・・・・と思う。
その気になったら完璧に気配を消せるし。 日向一族にもその旨を伝えておけば大事にならない。
見回りの交代時に、たまたま波長の合った生徒や勘の良い人間が偶然見てしまっただけだろうから。
「へー そんなDランク任務を三代目がねぇ・・・・ フ〜ン・・・・」
「アカデミーの怪談か・・・・ なんだかオドロオドロしいね・・・・。」
「いえ、でも真相は解明しました。 あるまじき誤解がありまして、ですね・・・・。」
先日の納涼祭りの催しで、忍者アカデミー主催の “校舎でドッキリ肝試し” について、ですが。
偶然だと思います。 見回り中の暗部の姿を見てしまった訪問客や、アカデミー生がおりまして。
その時の暗部を本物のお化けと勘違いして・・・・ アカデミーの怪談などという噂が立ちました。
アカデミー生にはもう訂正済みです。 明日には見回り中の忍びだったと話が広がるでしょう。
ですが納涼祭りは毎年恒例の里の行事です。 今後も同じような騒ぎになるとも限りません。
気配を完全に消すか堂々と見回るか、にした方がよいかと。 それは暗部内でぜひご検討下さい。
「・・・・・・・そうだね、それはぜひとも検討した方がいいね。」
「あの・・・・・ アカデミー警備担当の隊員さんたちに罰とかは・・・・ ないですよね?」
「ン? 心配ないヨ、そんなので罰してたら今頃隊員は一人もいないからネ。」
「ほっ! よかった。 じゃぁ、私はこれで。 三代目に任務完了をお伝えください。」
任務報酬は5000両、甘栗甘屋の一品無料券ね、OK! と、任務依頼書を見て二人が言った。
・・・・・? 後で任務受付所で受け取る任務報酬に・・・・ 5000両を更に上乗せ??
え? 部下達の起こした不始末だし、暗部の長としての責任があるから?? まじで?!
数人の部下が原因で間接的にアカデミー生を怖がらせちゃったのは事実? いやそうですけど。
三代目の耳に入る前に自分たちのミスを知る事が出来た、そのお礼。 とか言われたらなぁ・・・・
「そういう事なら喜んで! あの。 くれぐれも隊員さんには罰は・・・・・」
「「あははは! 了解! ・・・・Dランク任務お疲れ様!」」
Dランク任務で一万両も貰う事になっちゃったけど、断るなんて失礼極まりないもんな・・・・。
しかし、さすが暗部の長だ。 潔く警備の失態を認め、三代目にも詫びを入れるんだろう。
カカシさんもテンゾウさんも間違いなく木の葉が誇る暗部の長だよ。 人の上に立つ人物は違うな?
あなたは労せず、二倍の額の任務報酬を手に入れました。 棚からぼた餅だぞっ!(爆)