※ 暗部 第七演習場

ちょっとあり得ない所から覗いてたからって、うちの里の暗部をお化け呼ばわりとは・・・・
肝試しや怖い話をしている時は本物が遊びに来る。 なーんて、心のどこかで思ってるからだ。
唯の思い込み! 怖い怖いと思うから暗部の面が青白い顔のお化けに見えただけ! だろ?




よし、第七演習場に着いた。 緊張するなぁ・・・・ だってここは正規の忍びは立ち入らない場所。
もし万が一、ここで斬り捨てられたら、立ち入った方が悪いという、斬り捨て御免ルール。

とりあえず大きな声でご挨拶だ。 決して怪しい者じゃございません、をアピールしなきゃ。
おはようございます! 調査にご協力頂けないでしょうか! と、山に向かって叫んでみる。
すると突然、後ろから何かが肩に触れた。 ぅぇえっ!! い、いつから・・・・ そこに??

みれば三人の暗部隊員が立っていた。 どうやら右肩をトントン、としたのは刀の柄の様だ。
もっと普通に呼び止めて下さいよ、生きた心地がしません・・・・ と、心の中でツッコんでおこう。


「ふふ、何の調査に協力すればいいのかしら?」
「・・・・とりあえず三人で来てみたんだが。」
「もっと人数が必要なら言って下さいね?」

いえいえ、お三人も来て下さればもう十分です、はい。 ご協力ありがとうございます。
訓練中にお呼び立てして申し訳ありません。 私は今朝、Dランク任務を請け負った者です。

先日開催された木の葉の里 納涼祭りにおける警備に関してですが、誤解を生んだ様です。
皆の余計な不安を掻き立てない為に、気配を消さず巡回するのは至極当然だと思います。

実はアカデミー付近を担当されてた方のお姿を、一般人の数人が偶然見てしまいまして・・・・・。
ご存じの通り、忍者アカデミーの当日の催しは “校舎でドッキリ肝試し” でした。 
それでですね・・・・・・ あの、あり得ない誤解が生じてしまったんですよ、残念な事に。


「逆さになって窓から覗く顔とか、天井から見つめる目とか。 不気味に思った様です。」
「「「・・・・・・・・・・。」」」
「“結構真に迫っていて、怖かったな?” という会話を聞いた生徒が、噂を広めました。」
「「「・・・・・・噂?」」」

肝試しでお化けに扮したから、本物のお化けが来たんじゃないか、というアカデミーの怪談です。
噂に怯える生徒も出ているので真相を解明せよ、と三代目自らが任務依頼されたんですよ。
・・・・?? ん? なんだか様子が・・・・・?? いや、面着けてて分かりづらいんだけど、でも。




⇒ 警備してただけなのにお化け呼ばわり。 そりゃ、ガックリくるよな。
⇒ あれ? なんか他人事っぽい?? ひょっとして原因は暗部じゃない?