※ 火影室の幻術
そうだ。 暗部がアカデミー近辺の見回りの為、保健室の天井裏を当日の待機場所としていた。
それなら、休憩室として一般人に解放されていた音楽室での監視も頷けるな。 よし、報告だ。
任務受付所で請け負った任務は、本来なら報告書に経緯を記入し、やっぱり任務受付所に提出する。
けれど今回の任務は暗部が関わっているから、火影室で三代目に口頭報告をしなくちゃならない。
暗殺戦術特殊部隊は三代目の直轄部隊。 暗部に関することは全て三代目に報告するんだ。
失礼します! 三代目、アカデミーの怪談の真相、Dランク任務はこちらで口頭報告しようと・・・・
・・・・・・・・あれ?? 三代目がいない? おかしいなノックしたときは確かに声が・・・・ ?
「お疲れ! アー 今さ、チョットと要人が来客中なの。」
「代わりにボク達が話を聞くよ? 暗部の長だしね。」
「・・・・・ぁ。 これ・・・・ 幻術ですか??」
「ソウ、大正解! 火影室に入ったと思ってるでショ? オレの幻術。」
「実際はボクの木錠壁の中です。 だから話しても外には漏れません。」
「おー さすが暗部の長たちですね!」
「「・・・・・・・・・で?」」
三代目から頼まれたDランク任務なんですが。 “アカデミーの怪談” のお化けの正体は暗・・・。
あー んーっと・・・・・・・・。 ちょっと考えが纏まらなくて・・・・ ははは! ・・・・・・。
・・・・・。 暗部はそれこそ・・・・ 本物のお化けより数倍恐ろしい生身の人間の集団だ。
部隊を束ねている暗部の長たちに・・・・ お化けと間違えられてたのは暗部隊員です、と言えるか?
唯でさえ暗部は里の日陰の存在。 日夜、影となり里へ貢献してるのに誰にも感謝されないんだ。
なのに誤解とはいえ・・・・ 一般人に本格的なお化けに間違えられたみたいですよ? なんて。
更に、その話が元でカデミー生は本物を呼んだと思い怯えていました! とか、言えるか?!
お化けに間違えられたからといって、今更ショックを受けたりは・・・・ ない、と思うけど。
お化けなんて言っちゃ駄目だぞ? と、アカデミー生たちにも言い聞かせたから問題はないけど!
忍者アカデミーの生徒を怯えさせた罰として・・・・ 暗部の隊員が責任を追及される恐れが。
暗部の実力主義の序列は徹底してる。 今、暗部の長たちにこの報告をしてしまったら・・・・・
三代目に注意される前に・・・・ アカデミー近辺の警備を担当してた隊員をシメるかもしれない。
⇒ そうだ、まだ行く所があるんです! と言って幻術を解いてもらおう。
⇒ いくらなんでも、これぐらいで処罰はないだろう、お二人に報告しよう!