※ 火影室で口頭報告
Dランク任務とはいえ、三代目の命だ。 その任務に対して虚偽の報告をしていいはずがない。
知った情報をありのままに報告すべきだ。 アカデミーの怪談の真相は人、暗部が原因だったと。
そうだ、そんなに深く考える必要はない。 怯えていた子供たちの誤解もちゃんと解けた。
明日以降にはアカデミーの怪談の噂は徐々に消えていくだろう。 たまたまだったんだ。
巡回中の暗部隊員とたまたま波長の合った一般人が、偶然姿を見てしまっただけなんだよな。
完璧に気配を消して警備していれば一般人に発見などされない、でも味方にも感知できない。
里を挙げての行事、感知しづらい忍びがいる、というだけで里の忍びにいらない緊張が走る。
感知班が暗部隊員だと気付かなければ、それは手だれの他里の忍びの侵入を意味するからだ。
今回の事は、アカデミー付近の警備を担当した暗部隊員が、予防線を怠ったことが原因。
予め、何人がどこで気配を消して警備にあたってる、と感知班に知らせておけばよかっただけ。
そうすれば感知班も “あれは暗部だ” と判って一安心。 もしくは堂々と巡回するか、だ。
・・・・・まあ、実際問題、暗部が堂々と里内を闊歩したら一般人の方が警戒してしまうけど。
う〜ん。 気配を完璧に消すと味方に怪しまれ、ダダ漏れで歩くと一般人にビビられる・・・・・
凄い忍び達なのに、知らぬところでお化け呼ばわり。 暗部って・・・・ なんとなく不憫だなぁ。
でも、まあ。 事実は事実だ。 これを機に、今後の警備対策を練る事になるだろうな。
そんなのはこのDランク任務とは関係のない事で、三代目と暗部の問題だ。 任務は完了した。
アカデミーの怪談の真相を暴く事。 自分はあくまでもDランク任務を遂行したに過ぎない。
暗部は火影直属部隊。 暗部が関わる事柄は、どんな事でも三代目に報告するのが義務。
よーし、三代目に口頭報告しよう。 ・・・・・・・・三代目、失礼します!
・・・・・・・・え? アカデミーの警備は先生方だけで・・・・・ 暗部はアカデミーを担当していない??
そうですか。 でも面を見た生徒もいて、チャクラ吸着しなければならない所からの監視も。
アカデミーの怪談の原因となったのは、暗部をはじめ、里内を巡回していた忍びたちなんですよ。
生徒には誤解を解いてありますので。 以上を、このDランク任務の最終報告と致します。
任務報酬は受付所に預けてあるから、そちらで受け取るように、と三代目は労ってくれた。
いや〜 こんな楽ちんな任務で5000両と甘栗甘屋の一品券か・・・・・ ラッキーだったな!
⇒ よーし! Dランク任務報酬を受け取るべく、任務受付所へ急ごう!
⇒ 後で呼び出されてチクリ魔に制裁なんてのは、さすがにないだろう。