ボク達と一緒に任務に就いてるみたいだと、喜んで合言葉を使ってるイルカ。 本人は秘密のつもり。
これぐらいなら皆にもバレないですよね？ なんて言いながら式を使ってる。 バレバレなのにね？
バッリチ作戦は成功！ イルカは押しも押されぬボク達の情人、と里の上忍連中には認識された。
イルカが式に使う変化術紙は、念写ポラロイドカメラと同じく忍具、本人の“気”を具現化するもの。
だからイルカが作った謎の白い生き物は、かなりイルカの意識が反映される。 というか、全部。
三代目の意向が反映されたモグラ型砂ネズミとは違い、全てイルカの想像力で作られているんだ。
「ヤー あんな風に具現化してくれるなんて、イルカってホント、可愛いよネｖ」
「イルカがボク達に感じてるイメージなんですよね。 というか、紙ですけど！」
「聞くトコロによると、上空から鳥が襲って来た時、二匹で撃退したらしいヨ？」
「あ、ボクも似たような話を聞きましたよ、野良犬を追い払ったとかなんとか。」
“中を守るは”“ゴールデンズ” なんて合言葉を使ってるから、イルカの式はモロに暗部を連想する。
二頭身で、背中には小さな爪楊枝ほどの忍刀を背負ってるんだ。 二匹なのは、いわゆる情報拡散型。
どっちが情報を持っているか分からない様に。 一匹をダミーにするから二匹同時に作るんだって。
術紙が攻撃するだなんて嘘のような話、聞いた事がない。 だって式は式、元々は唯の忍具で紙だ。
イルカが念を込めて作るからああいう形になるだけ。 もしかして・・・・ イルカだからか？
式は術者の命令通りに移動する。 そう、移動するだけだ、あくまでも情報伝達の為の手段だから。
チャクラとか気とか、そういうの以外の何かが備わっているイルカだから、式にも自我が芽生えた？
襲ってきた奴を撃退する式か。 メチャメチャ使えるけど、それってやっぱりボク達のイメージ？
まあ、そういう式とは思えない働きをするから、更に輪をかけて暗部を彷彿とさせるらしいね。
スタタターッと風を切って走る二頭身のチビ暗部二匹はボク達だと、たちまち仲間内に知れ渡った。
考えてもみてよ。 イルカの使ってる合言葉は、中を守るはゴールデンズ・・・・ なんだよ？
それを聞いたイルカの尻狙いの上忍ならどう思う？ よっぽどの間抜けじゃない限りこう思うよ。
イルカの中を守ってるのはボク達、もし尻にツッコんだら追うよ？ 的な意味だろうな、って。
ボク達の関係を隠している気になってるのは一人、イルカ本人だけ。 はっきり言って警告だ。
浸透しつつある噂、イルカの作るミニ暗部型の式と合言葉。 手を出したら殺すぞ、って警告。
まさかこの死の警告を無視するような奴、いるとは思えないけど。 暗部の信条は有言実行だからね？
そうそう、我らが愛とエロの伝道師 三代目火影はさすがと言おうか・・・・ ちゃっかりしてるんだよ。
イルカが撮ったあの、ザ・ワンコシリーズみたいな天狗面の写真を、グッズにして販売し出したんだ。
小さい子供からお年寄りまで老若男女を問わず、妙に可愛いと評判になり、ウハウハ状態らしい。
なんでも、キモ可愛いとかブサ可愛いとか、ちょっとひと工夫の可愛いが、最近の流行だそうだよ？
これでおおみ屋へのローン金も一括返済じゃ！ って、三代目は思わぬ副収入に大喜びしてた。
そう、みと屋へ紹介した芸子の小雪さんの身請け金。 実はおおみ屋さんに立て替えてもらったとか。
あずま屋の佐和子さんが、おおみ屋に借りなんて許さなくてよ？ と、不機嫌になったんだって。
だから三代目は根から裏資金を巻き上げようとしたんだよ、佐和子さんにバレちゃったから。
大陸一の忍びの里、木の葉隠れ 三代目火影ともあろう人が、贔屓の遊女のご機嫌取りの為だけに。
ふふ、三代目も心底惚れた女には弱い、同じくボク達もイルカに弱い。 愛ってそんなもんだよね？
イルカが作ったあの式が火影室に報告に行く、運よく実物を見た人がいて、また可愛いと大騒ぎ。
元はボク達のナニ隠しに使ったその場しのぎの天狗面、それがこんなに皆に愛される存在へと・・・・
もう感無量だよ。 これも全部、優しくてエロ可愛いボク達のイルカのおかげ。 大好きだよ、イルカｖ
「ダンゾウ様、三代目が最近、こういうのを売り出しているらしいです。」
「これは・・・・ あの時のカカシとテンゾウの股間についておった・・・・・ なぜじゃ猿飛っ！！」
「直属部隊のトップツー、この強みは何より勝るかと・・・・」
「・・・・ワシ、決めたっ！！ 写輪眼と柱間細胞を移植するっ！！」
「えぇぇえええっっ！！」
「猿飛が好きな物はなんでも取り入れるっ！！ ワシの半身に移植するのじゃ！！」
「り、了解ですっっ！！」
「ふふふ、みておれ猿飛。 必ず“ダンゾウ大好きｖ”って言わせるからのっ！！」
「うぅ、おいたわしやダンゾウ様・・・・ ガンバですっっ！！」
THE・DOGシリーズのファンの方、誠に申し訳ございません。(謝) 私も大好きですからっ！(爆) 聖