Lucky Day 7
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CDE
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おれ達は土に埋まりながら、部隊長達の会話を聞いていた。 首だけしか出てなくても聞こえるし話せる。
後で出してくれるって言ったよな、今は、それを信じて待っていような? 早く見つけて下さいよ?
部隊長はまた周りの死体をキュウキュウに固めて、次の探索地に移る。 なかったんですね、そこにも。
あ、カカシさんがテンゾウさんの所へ行った・・・・。 基本的にはイイ人なんだよな、きっと。
「先輩っ?! あの、コレはその・・・・・。 不注意でスミマセン!」
「バカだネー、テンゾウ。 アレ、失くしたの?」
「先輩の力作なのに。 先輩がせっかく引き伸ばしてくれたのに、ボク・・・・。」
「オレも探してやる。 早く見つけて帰るよ、イルカが心配しちゃうでショ?」
あれ? おれ達また勘違いしてる?? うみの中忍があげた大事な物・・・・っていうのも違うみたい。
戌部隊長の力作か・・・・・ カカシさんがテンゾウさんの為に、何かを作ってあげたらしい。
だから『カカシ先輩がキレる』なんて言ったんですか。 でも・・・・ 良かったですね、部隊長?
おい、なんか、感動しないか? 家族愛っつーの? おれ達に対しては、ソレどうなのって思うけど。
「カカシさんって・・・・・ イイ人だな。 やり方は、微妙にずれてるけど。」
「そおッスね。 オレら戌班のヤツらから、冷徹としか聞いたコトなかったし。」
「あの話だって、戌部隊長にしてみれば、イイ事したと思ってるみたいだし。」
多分、カカシさんは“口で言うより行動で示す派”なんだと思う。 だから冷徹だと誤解される。
反対に、ウチの部隊長は“言ってわからなきゃ潰す派”で、温厚だと思われてる。 良いコンビだ。
似てないけど似てる。 だってそれって、戦い方そのままだ。 先に殺すか後で殺すか、の違い。
まあ、牢に入れられたり、土に埋められたけどな。 最終的に思うところは、味方で良かった、だ。
「敵が見つけてたかもって、死体あさりまくりました、なかったですけど。」
「ああ、コノ球? もう検分済の肉巻き?」
「はい。 でもコレで、斬り捨てた43人分の死体は確認しました、後は・・・・。」
「この辺一帯だけ? んじゃ、探すか。 アレもう没収されちゃったんだよね、三代目に。」
「そんな気がしてたんです、だから失くしちゃったら、もう作ってもらえないな、って。」
「イルカがね、三代目に泣きついて。 今朝、火遁で灰にされちゃったヨ、残念。」
「はははは! “じっちゃんに言ってやる!”って、頑張って抵抗してましたからね。」
「もしアイツらに手伝わせてたら、アイツらの目も手も潰そうと思ってたヨ、オレ。」
「ヤメテ下さいよ、ボクの部下ですよ? そんな事させる訳ないじゃないですか。」
なぬ? ・・・・・ちょっと待て。 全く意味不明なんですけど?! なに、あの会話?!
なあ、ひょっとして? 『カカシ先輩がキレる』のは、おれ達に・・・・・ だったとか??
お前ら、意味分かる?? 今朝、戌部隊長とうみの中忍は、確かに火影室にいた・・・・ それが何?!
うみの中忍は何かを訴えてた。 でも火影様はふたりを追い出そうとしてた、全て解決したから、と。
カカシさんは『大ダメージ受けた』と言ってた。 三代目に、ソレを火遁で灰にされたから?
部隊長は『先輩がせっかく引き伸ばしてくれた』って。 引き伸ばす?? なんじゃ、そりゃ。
「 あーーーーーっっ!! あった!! イルカちゃんvvvv」
「あ、ちょっと草の汁がついてる。 でも、見つかって良かったネ、テンゾウ。」
「はい! またほとぼりが冷めたら、新しいのを撮りましょうね。」
「綺麗だけど、オレのをカラーコピーするより、自分のがいいでショ?」
「当たり前じゃないですか。 汚れてても、コレはコレで興奮します、アオカンみたいで。」
「あ、そうか。 それも良いネ。 次は外でヤッてみる?」
「「・・・・・・ヤバ、興奮してきた・・・・。」」
・・・・・えっと・・・・。 とりあえず、見つかって良かったですね、部隊長?
部隊長が草むらの中から探し当てたのは、B5サイズのポスターみたいなヤツ。 あ、でも・・・・
引き伸ばすとか何とか言ってたからアレは写真だ、きっと。 B5サイズに引き伸ばした・・・写真?
察するところ、クルクルと丸めてベストの下の部分に、横にして仕込んでたんだな、器用だ・・・・。
「戌部隊長の力作って・・・・ 引き伸ばしたうみの中忍の写真ッスか?」
「ってことは、三代目が火遁で灰にしたのは・・・・ 写真のネガって事ね?」
「頑張って抵抗してたうみの中忍に“次は外”って? ふたりともが興奮する写真か・・・・。」
「「「まさかね・・・・・・。 (ハメ撮り?!)」」」