それなら簡単 8   @AB CDE FH




三年後、うみのイルカは見事、アカデミー教員試験に合格。イルカ先生だ。
今は、四面楚歌の中、四代目の息子で九尾の人柱力、うずまきナルトを指導している。
派手にいたずらをして困らせているようだが、イルカ先生は、絶対その手を離さないだろう。

オレはこの前やっと暗部での任期を終えた。 そりゃもう、マッハで口説きに行ったよ。
イルカ先生はオレのことを、ちゃんと覚えていた。 『不味いお茶を提供してしまった人』 として。

「今度こそ、美味しいお茶を入れさせて下さい。」
「・・・入れたい。 オレが。」
「とんでもない! そんなことさせられません!」
「お前の中に・・・ オレのを突っ込みたい。」
「・・・・・。」
「ねぇ、いれさせて?」
「・・・・・。」

だって、どの自称イイ女にぶち込んでも、ちっとも気持ちよくなかった。
うみのイルカを思って、マスかいたら最高だった。それからの処理は、右手だけで充分だった。
でも、実物見たら、つい・・・我慢できなくなったんだもん! 仕方ないよね?!
それ以来スルーされ続けているが、オレはあきらめない。

「なぁ、テンゾウ。オレ達はいつも死と隣り合わせだ。つまらないことにこだわるな。」
「ああ、ヤれるときに、ヤっとけ。 死んでからじゃ後悔もできねェ。」
「・・・アスマの言い方は気に入らないけど、アタシもそのとおりだと思うわ。」
「それは、わかってます。・・・だからこうやって、相談しているんです!」

そう叫んで、テンゾウはオレ達に頭を下げた。 ジャンピング土下座というやつだ。

「ボクのアヤネちゃんは 皆さんよくご存じの、先輩を無視している、イルカ先生なんです!!」
「なんですと?!」
「・・・ほぉ〜 そりゃぁ、・・・どういうこった?」
「えーと・・・整理してもらっていい? 混乱してきちゃった、アタシ。」


「ボク、この前任務報告に火影様の所へ行ったんですが、その時に、イルカ先生と会ったんです。
 懐かしい感じがしました。昔から知っている気配を感じたんです。アヤネちゃんのチャクラです。
 まさかと思いましたが、ボクがアヤネちゃんのチャクラを、読み違えることはありません。

 で、ご本人に確認してみました。アヤネちゃんは・・・イルカちゃんは覚えててくれました。
 おかしいですよね。ボク達はお互いが、もう死んでいると思い込んでいたんです・・・
 そして、ボクが生きていることを、すごく喜んでくれました。               」



くのいちの格好をしていたのは、母親と、その当時流行っていた、テレビアニメの影響らしい。
くのいちの母親を、世界一カッコいいと思っていたイルカ先生。『くのいちアヤネ忍法帳』が大好きで、
忍者ごっこをするときは、いつも決まって、主人公アヤネを真似ていたそうだ。

イルカ先生、昔からあんな性格なのね? ・・・忍刀の前に飛び出すなんて、無茶苦茶だ!
顔に傷をつけるにとどめた、その忍の腕は大したもんだ。オレの知ってる奴かな?
・・・あの顔の傷にはそういうドラマがあったのか・・・ オレ完全に、後だしジャンケンだーね・・・

だから、なに? 後だしジャンケン? 上等だ、コラ。 誰がイルカ先生を諦めるかってーの!

そういや『くのいちアヤネ忍法帳』は、ミナト班だった、リンも大好きだったなぁ。
アニメのアヤネは作品の中で、口寄せ動物、巨大モモンガを使役していた。
オレは当時、リンによくねだられて、意味もなく忍犬を口寄せさせられた事を覚えている。
リンは大喜びだったが、オレの忍犬たちは超不機嫌だった・・・ 懐かしい・・・ん? 

そういや、巨大モモンガの名前は確か、“天造”・・・“てんぞう”だ。  …イルカ先生… 
名前をつけてくれたと思っているテンゾウには・・・・内緒にしておいてやろう。

「先輩、お願いします。ボクにイルカちゃんを返して下さい。」
「だとよ、カカシ。    ・・・どうすんだ?」
「どこまで野獣になつかれる体質なの・・・ イルカ、お姉ちゃんは、とっても心配。」
「・・・・」

はいそうですかって、言えるかバカヤロウ!オレはイルカ先生に関しては、ちょー心が狭いんだ!!