内部監査忍 5   @AB CEF GHI




ココは暗部専用の訓練所、というか山。 アズサは多分、頂上にいる。 酉部隊は変化して飛ぶから。
新人が入った時は、必ず頂上に陣取ってる。 オレ達も動物変化はたまにするけど、空までは飛べない。
アズサは新人が空を飛ぶ感覚をつかむまで、頂上から絶対に下りてこない。 部隊長 自ら指導するんだ。
頂上まで行くのはめんどくさいけど、テンゾウをアズサのトコに行かせなかったのにはワケがある。

「あー 大五郎。 急用なんだ、アズサ呼んで?」
「あら戌部隊長、ウチの部隊長に用なの? ちょっと待っててね。 部隊長ぉ〜vvvv」

コイツがテンゾウを来させなかった原因。 大五郎はこんなだが酉部隊の実力者。 コイツの変化は梟。
でも普段は蛇の面をつけてるから・・・・ だからテンゾウがキレる。 テンゾウは蛇が大嫌いだ。
暗部の面の種類は、部隊長と同じでなけれは何でもイイ。 生物を模したモノなら個人の自由なんだよネ。
テンゾウの前に出るとき、大五郎は変化するから問題ないケド、不意の訪問は・・・・ 蛇面粉砕の危機。


「なんだいカカシ、急用って。 酉部隊に急ぎの任務かい?」
「いや、内部監査のコトでちょっと。 暗部の部隊長が対象みたいでサ。」

テンゾウは三代目の弟子のひとり、大蛇丸の実験体だ。 そりゃもう、蛇と聞くだけで目がつり上がる。
ムカつくコトがあると、大蛇丸の弟子だった、みたらしアンコに嫌がらせして、憂さを晴らしたり、ネ。
甘いモン大好きなアンコの頼んだ団子を、磯辺焼きや、からみ餅にすり替えたりしては、悦に浸ってる。
アンコだって大五郎だって、好きで蛇と関わってるワケじゃないのに、テンゾウにはそんなコト関係ない。

「・・・・大五郎、コイツが飛べるようになるまでついててやりな。 アタシは少し抜ける。」
「はいっ、部隊長v   ・・・・まだ飛ぶんじゃないわよ? そしたらワタシがお仕置きだからv」
「何聞いてんだいっ!! 飛べるようにしてやれって言ってんだろうっっ!! 〈ドゴッ!〉」
「ゲホッv ・・・・ 部隊長の愛の鉄拳・・・・・ んんー、幸せvv」

はは、相変わらず殴られて嬉しそうだネ。 テンゾウはいつも、大五郎の蛇面を見ると粉々にする。
ただ虐められると喜ぶ体質なら、テンゾウは大歓迎だろうケド、自分の命の危機となると話は別でショ?
だから猫・酉部隊が合同でテンゾウがいる時、ビビりながらも大五郎は、必ず梟に変化して任務に行く。

部隊長からの過激な愛情表現と、禍々しい殺気の違いは、大五郎本人が一番良くわかってるハズだし。
アズサがテンゾウの殺気から守ってやったりすると、大五郎は身悶えて喜ぶ。 ハートマーク飛ばして。
愛の鉄拳を異常に喜ぶ大五郎は、アズサ限定のM男で、アズサは酉班に君臨するS女王様ってトコ。
その女王様は、家飲みが好きらしい。 細工モノに囲まれて、ワインを飲むのが楽しみなんだそうだ。


「ソコに7時に来て。 監査忍も同席するから。」
「・・・・・木の葉マーケット? タマゴおひとり様1p限りを買うのかい??」
「? ・・・・違うヨ! その裏!! みっちゃんの地図が描いてあるでショ?!」
「なんで広告の裏に・・・・。 かぁー、センスの欠片もないじゃないか! シワシワだし!!」

みっちゃんの場所は知ってたから、メモ裏が何なのかまでは、確かめなかったケド。 広告だったの?!
いや、センス云々じゃなくて。 アズサ、オレ内部監査だって言ったよネ? 焦ろうヨ、もっと。
お前心当たりありすぎでショ? なんかイイ言いワケ考えておいた方が良くない? 降格されちゃうヨ?
オレ達は慣れてるケド。 大五郎達に対する日頃の暴力は、部下の過剰虐待って、取られるんじゃないの?




「暗部の部隊長と同席するなら、イルカちゃんは飲んじゃ駄目よ?」
「え、なんで?? 俺今日、酒の力借りなきゃ、多分無理だと思う・・・・。」
「・・・・・木の葉を代表する暗部の部隊長達よ? 粗相のないように、ね?」
「そっか・・・・。 うん、わかった、頑張る・・・・。」


・・・・って美智子さんには言ったけど。 その暗部の四天王が、陰謀を企ててたとしたら・・・・。
どうやって尻尾を捕まえればいいのかわからない。 酒の力を借りて、酔ったふりして聞き出そうと思った。
んで、殺られちゃっても幾分か麻痺してて、痛くないかな、なんて。 うぅ、胃も腸も痛い・・・・。

いつも自分の周りに誰もいないナルトの気持ちをわかってやれるのは、同じくサスケだけだと思った。
ふたりをそんな悲しみから救いだせるのは、周りの愛情を一身に受けて育ったサクラだと信じてる。
そんなお前達を、俺は・・・・・ 俺はまだ手放したくはなかったんだよ。 もう一回帰って来い、な?

もっと一緒にいてやりたかった。 もっと褒めて叱って抱きしめて・・・・。 うわ〜〜ん!!
ナルト・サスケ・サクラ!! 俺は心配で心配で・・・・・ やっぱ、素面じゃ無理だな。 うん。
こっそり料理酒のストック お得用1.8Lを二階にスタンバっておこう。 水筒に入れておけばバレないもん!