内部監査忍 9
@AB
CDE
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いや、なんとなく気持ちはわかるよ? オレだって指突っ込みたくなったケド。 だって犬大好きだし。
イルカ先生の口が空吸いしてるの見たら、オレの忍犬達のうたた寝風景を、思い出しちゃったモン。
前足でオッパイを吸ってるつもりなのか、フミフミしながら空吸いしたり、他のヤツの尻尾の先吸ったり。
アレさ、なんとも言えず可愛いんだよネ。 ちょっとテンゾウ、代わりなさいヨ、どれどれ・・・・。
「あ、女将さん。 こ、これはその・・・・ つい・・・・。」
「やっぱり!! ごめんね、料理酒の予備がないから、もしやと思って来てみたら・・・・。」
「あー、イルカ先生に飲ませたのはオレ達なの。 怒らないであげて?」
「しかしこの先生、すごい泣き上戸だね。 ビックリしたよ、あはは!」
「まあ本人はこれで、肩の荷が下りたようだがな。 ・・・・ふっ。」
「泣き上戸?? イルカちゃんは吸い寝上戸よ?」
「「・・・・吸い寝上戸って??」」
「深酒するとウトウトして、口元にある物を吸いながら寝ちゃうの。」
「「大泣きしてたのは、素面??」」
え? 泣き上戸じゃないの?! 女将さんが下から上がって来て、イルカ先生は吸い寝上戸だと言った。
というコトは、オレ達の悲惨な過去に本気で号泣したというコト?? ・・・・・別に作ってないケド。
まあ、監査忍だと思い込んでたから、ちょっとばかり、お涙チョウダイ的な感じで、たたみかけたケド。
アレもコレもソレも、全部本気で感情移入して。 頷いて、感動して、大泣きした、そういうコト?
「まあ、変な気起こしてないなら別にいいわ。 もう! イルカちゃんったら、こんなに飲んで!」
「ん? ・・・・・変な気とは??」
「イルカちゃんの吸い寝姿を見たら、結構悪戯する友達がいるのよ。 だから心配だったの。」
「例えば、口に指入れたりする事かい?」
「「・・・・・・・・。」」
「うふ、人一倍淋しがりのくせに、先生なんかなったりするから。 あの人も心配してるの。」
女将さんの美智子さんがあのヒトと言った。 それは、三代目火影 猿飛ヒルゼンそのヒトのコトだ。
ここで飲食自由なのはつまり、三代目がイルカ先生の酔い癖を知ってて、それを心配したから、とか?
でもまだだから。 三代目、オレも突っ込もうとしたケド、変なコトしたのはテンゾーくんですヨー?
なんとなく指じゃなくて、別のモノを咥えさせたくなった、なんてコト欠片も思ってないから、ホント。
「イルカちゃんの事お願いね? 基本はいい子だから。 もちろん、あなた達皆もいい子よ?」
「・・・・・ふっ。 女将さんにとっては、まだおれ達は子供なんだな。」
「あははは、いいねぇ。 外飲みは好きじゃないが、此処は気に入ったよ。」
「イルカ先生は、ホントにイイ人。 イヤというほどわかったカラ。」
「もちろんです、お願いされちゃいます。 任せておいて下さい!」
ちょっと三代目に吊るされるかな、って心配したケド。 情人の美智子さんにお願いされちゃったしネ?
オレ達はサ、暗部の中でも特に、四天王なんてカッコいい通称までつけてもらってる部隊長だし?
イルカ先生だって、ドキドキ悶々としながらも、最終的にはオレ達を信じて頼って来たんだから。
愛弟子の恩師のその期待には、当然応えなきゃ。 スーパーエリートの名が泣くというモノでショ。
「「バッチリ送って行くから。 心配しないで?」」
「まあ! カカシちゃんもテンゾーちゃんも!! ほんと頼もしくなって。 嬉しいわv」
「髪は案外コシがあったねぇ。」
「・・・・・・あんまり考えたくはないが。」
「・・・・・・考えなきゃ良いじゃないか。」
「ふっ、それもそうだな。」
イタチの情報は三代目に知らせる。 きっと、大陸諜報活動中の自来也様が呼び戻されるだろう。
孤高のヒーローを気取って潜入して、チョットだけ苦手。 けど猿部隊のナンバーツーの実力を持ってた。
アイツの情報なら間違いない。 しかも繋ぎに、イルカ先生なんて貴重な存在を見つけてくれたし。
悔しいけど、お前は出来る男だヨ、イタチ。 オレ達の次にネ。 もちろんオレの足元にも及ばないケド。
「さ、イルカ先生、起きまショ? 目を開けて?」
「う〜ん・・・・ 孕むから駄目だ・・・・。」
「は?? は、はら・・・・む? なんですかソレ?!」
「あらヤダ! イルカちゃんまだ信じてたの?!」
「聞きたいような・・・・」
「聞きたくないような、か?」
「みんなの遊びは派手でしょ? だからあの人がね・・・・・・」
美智子さん曰く、三代目はオレ達の遊びをマネしないように、イルカ先生にデマを吹き込んだらしい。
派手って。 仕方がないじゃない、男は溜まるんだから。 でもちゃんと玄人しか相手にしてませんヨ。
オレの場合、技アリなダケ。 幻術にかかった遊女が、尾ヒレ背ビレをつけて話を大きくしてるに過ぎない。
基本オレは淡白なの、一回出したら、そりゃー もうスッキリする。 カオルと一緒にしないでっ!
そうか、あの尻を押さえたヘンな恰好は避妊の為? ・・・・・。 クスクス、イルカ先生、面白すぎ!