狛犬さんの事情 7
@AB
CDE
GHI
別にこの前だって触りまくってかけまくったから、順番にこだわる必要はなかったんだけどネ。
ソコはやっぱり、ホラ。 あの時イルカ君のお口を犯したエロい触手蔓は、テンゾウだったでショ?
だからお尻はオレが、って。 自分の中で勝手に決めてたんだよネ。 でもちゃんと勝負してよかった。
三人でイチャラブ生活を送る上で、乗っかる側のオレ達が後ろめたさなんて、持っちゃいけないもんネ。
頑張ってるイルカ君にオレ達は、片手をそっと差し出した。 即座にギュッとされるオレ達の手。
イルカ君がオレ達の手を握りしめ、“後、一個です”と笑う。 そして改めてカエル開きをしていきんだ。
ウン確かに。 妻の出産に立ち会う、夫の心境だネ。 オレ達もいつの間にか本気で応援してる。
さっきまでイタズラされたコトにメチャメチャ腹を立ててた。 ヤ、自分で入れた、って言ってたけどネ?
木遁や大人の玩具に先を越されて、敗北感バリバリだったし。 でもジャンケンに勝って気分も浮上。
なんか、イルカ君がちゃちい嘘に騙されたとか、オレ達の息子事情とか、もうどうでもよくなっちゃった。
だってネ、こうやって一生懸命頑張って、最後の一個と格闘しているイルカ君の姿を見ていたら・・・・
「いきんで! 頑張ってイルカ君っ!!」
「確か・・・“ひっ、ひっ、ふぅー”って言うらしいヨ?! ホラ、言ってみて?!」
「ぅ〜ん・・・・ ひん・・・・ ひん・・・・ ぅーーー」
「ヤ、チョト違う・・・・ ケド。 ま、いいや。 頑張ってっ!!」
「もうちょと! あ!! 見えてきたよ?! イルカ君、ガンバ!!」
ココがナンかの工場跡だろうが、忍び崩れも混じっていた悪質な詐欺集団の死骸が転がっていようが。
ラブホサイズの丸いベッドの上だろうが。 薄暗い中、柔らかモダンライトの明かりが灯っていようが。
オレ達のイルカ君は、ウミガメのウメちゃんと死に別れたという青年の為に、卵を産んでるんだヨ。
こんな怪しげな場所にいるのにも関わらず、イルカ君の無意味に頑張る姿は、心に訴えるモノがある。
そんなのに騙されちゃって、下忍に降格! とか。 危機感を持ちなさいヨ、鬼鈍感っ! とか。
そう言ってキツク注意をしなくちゃいけないのに、 キラキラと美しい生命誕生の神秘を感じるの。
イルカ君のお菊ちゃんから、ちょこっと出かかっては中に戻るウメちゃんの卵。 最後の一個は強敵だ。
可愛いゾウさんと玉袋が少し邪魔だから、イルカ君の手を握りしめつつ、横から尻越しに覗く。
引っ張り出したいけどダメ! 尻たぶとモモを持ち上げたいけどダメ! 触ると引っ込んじゃうから!
最後の一個は振動つきだヨ、ガンバレ! イルカ君は汗だくで“ひん、ひん ぅー”といきんでる。
イルカ君の“ぅー”に合わせて、ニョキッとウメちゃんの卵が顔を出す。 少しずつ、少しずつ・・・・
「半分ぐらい出てきたヨ! イルカ君!!」
「そのまま“ぅー”を繰り返して!!」
「ぅ・・・・・ ぅぅ〜〜 ぅう〜〜 ぅう〜〜〜 っ!! ・・・・・ぁ。」
「「 あっ!! 」」
「「「 出た〜〜〜〜〜〜!!! 」」」
イルカ君、よく頑張ったネ? オレ達、猛烈に感動してるヨ。 ホラ、コレ・・・・ この涙、分かる?
ハハ、テンゾウ、お前も泣いてんの? ウン、そうだよネ? オレ達って、殺してばっかりだからサ・・・・
フフ、可笑しいよネ? オレ達が産んだワケでもないのに・・・・ なんでだろ。 ウメちゃんの卵なのに。
オレ達のイルカ君は、H道具のアナルパールでさえ、こんな感動の道具に変えてしまうんだネ・・・・
「はぁ、はぁ・・・・ はぁ・・・・ 今・・・ なら・・・・・ んん・・・・」
「「・・・・・今なら??」」
「ここ、緩いですから・・・ すんなり入ると思います・・・・・ ふぅぅ・・・・・」
「「・・・・・・・・・・。」」
そう言ってイルカ君は、握ったオレ達の手を、自分の尻たぶへと導いた。 ・・・・・・・・あのネ?
黒焦げの死体が転がってるから。 ウメちゃんの卵も転がってるから。 と言いつつ、体は素直に反応。
テンゾウと一緒に、どれどれ・・・・・ と回り込んで触ってみた。 ・・・・・・・・・・ア、柔らかい!
ホント今ならお菊ちゃん、モニョリと包んでくれそうだーネ・・・・・・ って!! 違うでショ!!
「「 イルカ君!! お願いだから煽らないでっ!! 」」
「だって・・・・ 俺と一緒に泣いてくれた・・・・ ありがと・・・・ 大好き、狛犬さん・・・・」
「「 だからっっ!! 」」
オレ達の鬼鈍感イルカ君は、突如としてデンジャラスイルカ君に変身する。 いくらなんでもダメ。
こんな焦げ臭い所で、しかも最後に産み落としたウメちゃんの卵が動いてコロコロしてるっていうのに!
我が子同然のこのアナルパールが見ている前で、そんなコト出来るワケないじゃないっ! それにネ?
詰問室に迷い込んだイルカ君を送って行った思い出の部屋。 合体はイルカ君の部屋って決めてるのっ!
今にもオレ達の素直な息子は暴発しそう。 出たいのっ! お外に飛びだしたいのっ! って主張してる。
・・・・・ねぇ、テンゾウ。 取り合えず・・・・ 出すか。 んで、お菊ちゃんの周りに塗ったくろう。