あなたな生活 11   @AB CDE FGH IK




一番恐れていたコトが。 【なみあし】の表札を見た時に“ヤバい”と思ったコトが起こってしまった。
姑息な手段を使わないのは確信してたヨ。 超ドストライクでくるかもしれないと覚悟もしてた。
オレ達の誤算はただ一つ。 ライドウがねちっこい責めの得意な三十路前の男だというコト。
イルカはトロンとしてた。 気持ち良いとか・・・・ 言ってたんだヨ、クソッ! エロオヤジめっ!


まさかイルカ乳首を味見するなんて思わなかったヨ。 もうちょっと暴露が遅くなったら、って考えたら。
・・・・イルカの秘密のアソコや花園のアソコも?? ギャーーースッ!! そんなコト考えたくもないっ!
ダメ! この妄想は想像するに堪えない、却下。 とっとと頭から追い出すに限るっ!! パスッ!!

でも共感はする。 イルカ乳首は反応良すぎ、可愛すぎ。 あんな弄りがいがある乳首は病みつきだヨ。
遊女やクノイチなんか“ああんv”とか“いいわぁv”とか。 わざとらし過ぎて起つモノも起たない。
その点イルカは、すぐに目が潤むからゾクゾクするんだよネ。 我慢してるんだ? って・・・・
不規則な息使いの合間に、震えた唇から弱々しく“気持ち良い・・・”とか言うのヨ! モウ、可愛いっv

「・・・・・・・へへw (ハッ!! イルカ乳首の感度を自慢してる場合じゃない!)」
「・・・・・・・ふふw (そうですよ、今ボク達は最大級のピンチに遭遇してます!)」


「ええ。 ・・・・・そう思いました、です。」
「・・・・・“思いました”か。 ・・・・・ははは、過去形だな?」
「はい。 過去は変えられない、俺の婚約者はカカシさんとテンゾウさんです。」
「・・・・・・そうか。 そうだな。 ・・・・・イルカちゃんも海野中忍も、逃してしまったんだな。」

「「イ・・・・・ イルカ・・・・」」

エ? そうなの?? オレ達に丸め込まれたとは思わないの? 誘導されたと・・・・思わないの??
・・・・イルカが同じ忍びだからよかったと、これほど感謝したコトはない。 そうだよネ? 過去だヨ。
起こってしまったコトは変えられない、それはいつも死と隣り合わせのオレ達忍びが一番良く知っている。

イルカも長年、草狩り忍として任務に就いていた潜入員だ。 たくさんの選択肢を乗り越えて来た中忍。
もしあの時こうしていたら、違う選択をしていたら。 そんな考えばかりに捕らわれていたら今を見失う。
ただ前を向いて進むのみ、なんだ。 過去は過去、過ぎ去った事実だヨ。 どうあっても変えられない。


「ライドウさん。 俺は今、二人といて幸せです。」
「カカシとテンゾウと一緒にいる事が・・・・ 海野中忍の幸せなんだな?」
「はい。 とっても大切にしてもらってます。 俺にはもったいないぐらい。 えへへv」
「・・・海野中忍。 いや、イルカちゃん。 生きて幸せになってくれてて・・・・・・・  ありがとう。」

自信がなかったワケじゃないヨ? イルカは自分の意思でオレ達を好きになってくれたって、信じてたヨ?
でもこうやってイルカの口から直接そう言ってもらうと・・・・ 今、オレ達がどんな気持ちか分かる?
本当に。 イルカで良かった。 イルカちゃんに堕ちて良かった。 里中の皆に宣伝しまくりたい気分。


アア、オレ達の愛するイルカが・・・・・ 感極まって・・・・ 今にも涙が溢れそう。 ウン、おいで?

「「イル・・・・・ 〈スカッ!〉  ・・・・・・・・。」」

「うっ! ぅ・・・・ ライドウさん! 俺の方こそ・・・ ありが、とう・・・ ござい、ます・・・
「バカヤロウ・・・・ 泣くヤツがあるか。 幸せなんだろ? な?」
「はぃ、はいっ! うぅっ! うう! ・・・・・ぅぅうぅ〜〜〜っ!!」

・・・・・・チョイ待ち、イルカ。 泣きつく場所を間違ってるヨ? イルカが飛び込んでくる場所はココ!
この虚しいオレ達の宙に浮いた腕の立場は?! なんでライドウの腕の中で泣き顔をこすりつけてんの!?
オレ達の腕の中、でショ?! そうだよネ、テンゾウッ!! ここはオレ達三人が抱き合うトコロだよネ?!

・・・・・でも、ま、大目に見まショ? さすがライドウ、クソ真面目でエロオヤジなだけはあるネ。


「こらこら。 あんまり泣いてると不幸なんだと思って・・・・ このまま攫うぞ?」
「ぅ・・・・・・・」
「「 ダ――――ッ!! ストップ! そこまでっ!! 返してっっ!! 」」

「ははは! 天下の暗部四天王が。 ・・・・くっくっ!! ・・・・・・幸せにしてやれよ?」
「「当然っ!!」」
「もし海野中忍が立ち直れないほど泣いた時が来たら。 遠慮なく口説きに行くからな。」
「「・・・・・・・そんなのは起きないから安心して。」」

ヤ、もうホント、このヒト強敵過ぎ。 “オレ達が任務でくたばったら口説きに行くぞ”宣言を受けた。
でも残念ながら。 オレ達忍びが覚悟してるはずの死でさえ、馬になって蹴り飛ばしてやりたいぐらい。
これっぽっちも死ぬ気なんてないから! 腕や足がもげてもちゃんと帰ってくるヨ、イルカの待つ家に。
オレ達三人のあなたな生活を、今を。 失くしてたまるか! だからライドウの出番は金輪際ナシなの!!


「カカシさん、テンゾウさん。 改めて・・・・ 俺、お二人と生きて行きたい。」
「「イルカッ!!」」
「男の乳首を吸うのが大好きな暗部でも。 とっても幸せですv」
「「うん、イルカ乳首、大好物vv」」

やっと腕の中に飛び込んで来たイルカをしっかりと抱きしめた。 オレ達三人で幸せになろうね?
それが。 超真面目男のくせにエロ臭いフィンガーテクを持ってるライドウに対するオレ達なりの誠意だモン。

「 ぁ。 おれも好物・・・・ 」
「「・・・・・・いい加減にしとかないと、イルカの記憶、丸々消すよ?」」
「ははは! おー 怖い、怖い・・・・ はははは!」
「「まったく・・・・・。」」