愛しの天敵 11
@AB
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お・・・・ 落ち着いて下さい、カカシ先輩、そんな訳ないじゃないですか! 奴だから、ですよ。
イタチの最後っ屁だとか、部下達の尻拭いだとか、三代目の押し付けだとか、色々言い訳しましたが。
結局はボク達、面倒事を引き受けたじゃないですか。 あそこで気付くべきでしたよね、今思えば。
きっと、うみのイルカだから・・・・ かなりのマニア趣味でも楽しめたんじゃないかと思います。
・・・・とは言っても、ボクも自信がある訳じゃありません。 だって恋なんてした事ないですし。
とりあえず、確実な実験データはとれますよ? ボク達が野郎の乳首攻めマニアじゃない、って事の。
おい、お前ら! 二人一組になれ!! ・・・・・そう、それでいい。 片方は乳首隠しに変化しろ。
それでそれをもう片方が身につけて・・・・・・ は? ブラ?? 乳首隠しだ、ブラジャーじゃないっ!
もっとちっこいのがあるだろう?! ニップレスを参考にペトリと乳首に貼り付けるやつだ!
違う、参考にしろと言っただけでニップレスじゃないっ! 食べ物を模したモノに変化だ! まったく!
そんなんじゃ中忍以下だぞ?! うみのイルカは影分身で乳首隠しに変化する、負けるんじゃないっ!
これぐらいパパッと化けろよっ! ボク達の好物とまでは言わないから、お前らの好きな食べ物でいい!
「・・・・・・・う、うっすっ!!」
「・・・・・た、食べ物・・・・・ っすか?」
「・・・・・・と、とりあえず・・・・ 変化っ!!」
「「「・・・・・・・ぶ、部隊長、補佐! 身につけましたっ!!」」」
敵忍を惨殺し終わって証拠隠滅。 あとは引き上げるだけだからと、部下達を使って実験してみる。
これでマニアかそうでないかのデータをとろう。 あと、食べ物シリーズにヤられたのかどうかも。
苺、パイナップル、桃か・・・・。 とてもじゃないが、チョロっともめくる気にはなれないな。
「「・・・・・・・・楽しくない。」」
「「「・・・・・・・・。」」」
好物に化けろと言ったせいか、乳首隠しがボフンと音を立てて変わった。 さすがはボク達の部下。
一を聞いて十を知るとはこういう事を言うんだ。 色々と変化をして実験に協力してくれるらしい。
もなか、ビスケット、マカロンね・・・・ ほうほう・・・・ なるほど、甘味で統一したのか。
協力は有り難いが、やはりめくってみたいとは思わず、当然だけど楽しくもなんともない。
お、今度は何だ?? ・・・・・・・・・・ん? 魚の切り身?! そうか、そっち系でキタか。
ハマチにマグロ、鯛。 部下達が刺身に変化したのは多分、裸体盛りをイメージしての事だろう。
なんとか実験の意図を読もうとしているらしい。 裸体盛りは遊び心を極めた男のロマンで・・・・
「・・・・・って、違う! そうじゃないっ!」
「裸体盛りは無関係っ! 乳首隠しのみ!!」
「「もういいっ! 中止っ!!」」
「「「・・・・・・う、うっす!」」」
「「「・・・・・・・解っ!!」」」
もうこれ以上の実験は無用だ。 裸体盛りを彷彿とさせる乳首隠しを見ても何も感じないんだから。
これでボク達が乳首隠し萌えの変態じゃない事は確定した。 だってそうだろう? 刺身だぞ?!
ハマチやマグロはどうでもいいが、身がスケスケの鯛の薄造りにも、微動だにしなかったんだ。
もし正真正銘のマニアなら、ここはグッとくるところだろう? なのにただムカついただけだった。
「やっぱりそうか・・・・・。 食べ物シリーズはうみのイルカでなきゃ・・・ 駄目か。」
「逆にサ、うみのイルカが鯛の薄造りの乳首隠しを装着したと仮定したら・・・・・??」
「・・・・・スケスケの切り身?」
「ウン。 透明感のあるヤツ。」
・・・・・先輩にもしもの仮想話をされて想像してみた。 家に帰ったらちゃぶ台の上にうみのイルカ。
そしてその裸体には鯛の薄造りが盛られてて・・・・・ 一枚ずつ食べて下さいねv とか言ったら?
たくさん間違って乳首の先を摘まんでねv とか。 ポン酢たらして直接食べてくださいねv とか。
そんな事になってたらどうするんだ?! どうもしない! ノリノリで食うだろ、決まってるっ!!
「「・・・・・・はっ?!」」
「・・・・・・・。 ボクの股間はなんて正直者なんでしょう・・・・」
「・・・・・・・。 なんかエライ元気なんだケド、オレの・・・・・」
実験の副産物でまさかの答えが出てしまった。 この勃起した股間が何よりの証拠といえる。
今の今までは、つき合いで一緒に擦ってただけだった。 なんというか、気持ちよく自慰してたんだ。
ところがどうだ、うみのイルカ版、鯛の薄造り盛りを想像しただけで。 これが恋以外にあるのか?!
カカシ先輩、今のうちに念書を書かせておきましょうよ、愛人として暮らしてました、みたいなヤツ。
そうすれば、うみのイルカ特有のあの謎の貸し借りナシ思考が発動して、今度もこうなりますよ!
『そんなに幸せで楽しい毎日を忘れてしまってごめんなさい、変わらず愛人にして下さい!』って。
ボクとカカシ先輩は直帰する! 三代目に殲滅任務報告後、各自各々好き勝手してよし! 散っっ!
「・・・・なぁ。 乳首隠しって何?? ・・・・・うみの中忍に変化させてるの?」
「・・・・多分な。 もう強姦プレイは飽きたんじゃないの??」
「だよな? 普段敵をいたぶって惨殺してるんだし、私生活も強行じゃ・・・・ な?」
「食べ物シリーズの乳首隠しに変化か・・・・」
「そんなマニア趣味につき合わされて・・・・」
「うみの中忍、めちゃめちゃいい人だ・・・・」
「良く考えたら強姦より変態の方がマシじゃね?」
「うん。 うみの中忍の体の負担も減るだろうし。」
「俺ら、思い切ってキューピットになって良かったな!」
「「「うんうん!」」」