再会の時 11
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カオルは一足先に下山、チビを連れて木の葉に帰った。 オレ達は予定通り、雪見温泉で至福タイム。
手に負えない様なら狩るつもりだったけど。 三代目もカオルの口寄せ獣だとは思わなかっただろうネ。
きっと契約者が死んだ後も、変わらず里に居てくれるだろう。 カオルが守る忍びの里だからサ。
「柔らかい・・・・・・ 凄く力が抜けてて・・・・・ 入れやすいヨ、イルカ。」
「ぁ・・・・ ぁ・・・ ふっ・・・・ ぅん・・・・ ん・・・・・」
「ああ、気持ち良いい・・・・・ ほらイルカ、もっと腰上げて・・・・・」
「ん・・・・ ぁ、ぁ、 俺・・・・・ こんな顔・・・・ してる、の・・・・? ん・・・・」
イルカの大好きな温泉で、とろけて柔らかくなったイルカに入れるのは、最高に気持ちがイイ。
影分身をかけてイルカを二人にした。 どんなにイルカが気持ち良さそうな顔をしているのか。
一度本人に見せてあげようと思ってネ。 イルカの無償の愛情は、そのままセックスにも現れる。
人のぬくもり、流れる血の温かさ、今ここに交わっているオレ達の命に感謝するような、そんな顔。
「ウン、 ・・・・・どう? スゴク気持ち良さそうでショ? フフフ・・・・」
「・・・・・ボク達も気持ち良いよ。 イルカが受け入れてくれるから。」
「はぁ・・・・・ ぁ・・・・ ん、んん・・・・・ だって・・・・ 気持ち・・・ ぃぃ・・・・」
「「イルカ、オセロを飼ってくれて・・・・ ありがとう。」」
「「カカシさん、テンゾウさん、ずっと・・・・ 一緒に・・・・ いて・・・・ んん・・・・」」
「「うん。 イルカがいないと耐えられないよ・・・・・」」
「「・・・も・・・ っ、オセロが揃ってないと・・・・ 耐えられない・・・・ っ!」」
イルカの情が浸透していく。 ただそこに、いつも当たり前の様にある、優しくて温かな情に満たされる。
上手いコト利用されようが、タダ働きでコキ使われようが。 計略家の狸爺はオレ達の縁結びの神様。
この温かい優しい命と出会えた。 イルカの愛する里と、イルカの愛する子供ら全員を守りたい。
それまでは漠然と、ただ戦って来ただけだった。 ミナト班のたった一人の生き残りとして、里の為にと。
テンゾウもそうだ、自分を救ってくれた三代目と里の為に。 でもそれは義理や責務でしかなかった。
自ら課した責任感からでもなく、贖罪だからでもなく、心の底から思うヨ。 守りたいんだ、この命を。
三代目はオレ達に言ったよネ。 近い将来、ナルトの担任になるアカデミー教師を護衛しろ、って。
ウン、大丈夫。 イルカなら・・・・ きっとイルカなら、あのナルトの心を愛して包んであげれるヨ。
「ハハハ・・・・ 影分身プレイは、イルカのチャクラ消費が激し過ぎるネ。」
「ふふふ。 でも嬉しそうに寝てますよ。 ずっと手を繋いだまんまだ・・・・。」
「・・・・・しかしアレ。 アイツ。 あんなのアリなの??」
「ね? ボクも吃驚しました。 アズサさんの口寄せ獣 光太郎も強烈ですが・・・・」
・・・・・近隣の忍びでさえ近付かなかった召喚獣でショ? だからオレ達は、どうにも気になってネ。
カオルに頼んで、本来の姿を見せてもらう事にした。 ・・・・ン? イルカ?? それは大丈夫。
テンゾウの口寄せもどきで、また例のオコジョまみれにしておいた。 毛玉と一体化して遊んでたヨ。
ま、オコジョ軍団にとっては投げられたり蔓に巻かれて連れて来られたり、散々な一日だったろうケド。
イルカがオコジョ軍団とじゃれ合ってる間、ほんの数秒だけ元に戻してもらった。 そしたらサ・・・・
確かに召喚獣だ、ただの白熊じゃなかった。 姿形は巨大熊。 でも背中にコウモリの様な黒い羽が。
そして極めつけは、双頭の蛇の尻尾が生えてた。 あれで頭が獅子なら、間違いなく伝説のキマイラだ。
ほんの一瞬だったケド。 またすぐにカオルのベストの中に潜って、チビっこい白熊に戻ってたけどネ。
近隣の隠れ里が予想した、高位の召喚獣というのは当たってたんだ。 オレ達はこの目で確認したから。
当初予想した通りフリーの獣だったなら、イルカは交渉に成功したかも。 でも怪我の一つはしかたよネ?
三代目すら思いつかなかった契約者との再会。 結果的に無傷で、あの口寄せ獣は木の葉に来てくれた。
「あー 月が綺麗ですよ、先輩。 もったいないなぁ、イルカ、まだ寝てる・・・・」
「ンー ホントだ。 でも起こしちゃうのはイヤなんだよネ・・・・ フフフ。」
「・・・・・・ん・・・ テディ・・・・ よかったな・・・・ スリスリ・・・・」
「くすくす! 夢の中では抱っこしてるみたいですよ? ふふふ!」
「木の葉に帰ったらサ、暇があったら暗部の演習場に顔だしそうだよネ?」
「言えてる。 きっとイルカの事だから諦めませんよ? 抱っこするまで。」
「フフフ、でもあの冷血男のカオルが・・・・ 折れると思う?」
「さあどうでしょうか。 なにしろアズサさん曰く“猛獣使い”ですからね。」
そういやそんなコト言ってたネ。 オレ達が猛獣なら、アズサも同類だ。 自分も馴らされたクセにネ?
チビ本来の姿を見たら、イルカはどんな反応をするだろうか。 興奮して悶絶しちゃうのは間違いないネ。
イルカは可愛いのも好きだけど、カッコいいのも好きだから。 ハ虫類と昆虫以外ならなんでもいいみたい。
ヤツらだって生き物なのに。 そういう、ちょっと完璧じゃないところも、オレ達のツボなんだよネ。
・・・・・余談だケド。 オセロでいる時にうたた寝しているとネ、一生懸命ノミ取りしてくれるんだヨ。
にっくき昆虫のノミなどに、オレ達の血を吸わせてなるものかと、いろんな所を掻いて探してくれる。
イヤ、そんなのついてないし。 第一、オレ達の変化だし。 とか思ってても黙って寝たフリしてるの。