再会の時 3
@AC
DEF
GHI
JK
「わぁ〜〜 白バージョンのオコジョだ〜 可愛いっっ! うりゃうりゃ! こいつぅ! あははは!!」
「「・・・・・・・・・。 変化の術・・・・・ 」」
「ふふふv ・・・・あ!! カカシさん、テンゾウさん! そのままじゃ寒いです、さ、ここに入って!」
「「ここって、落ち着くーvv」」
「実はブルを背負った時は、こうやって二匹を懐に入れて里まで帰ったんですよー?」
「「へーーー。 ( 知ってるよ? 三代目に聞いたから ) 」」
道中イルカが、動物に気をとられて大変だったケド。 雪花〈せっか〉の町へなんとか無事にたどり着いた。
もちろんオレ達がオセロになって気を引いたんだけどネ。 ほっとくとずっと撫でくりまわしてるからイルカは。
なんだかやたら小動物がチョロチョロ出てきたんだヨ。 なんだろうネ、動物好きの気配って分かるのかな?
妙に色白の兎や狐。 や、寒いところだから保護色だろうケド。 イタチまで真っ白だったのには驚いた。
オレ達を迎えてくれたのは、国というにはあまりにも小さい町。 木の葉の里よりも少し小さいぐらいの。
第三次忍界大戦の前までは、氷の国と呼ばれていた所の一地方。 亡国を偲んでか“国”とは名乗らない。
氷の柱の中に・・・・ 本物の花だろうネ、多分。 いわゆる伝統の技、ってヤツだ。 分かんないケド。
氷柱花はここの特産物の象徴らしい。 あらゆる氷細工が特色の町で、お得意様は暑い地方の国々だとか。
北方地方で勢力があった氷の国は第三次忍界大戦で消滅、国を守る隠れ里は跡形もなく葬り去られたんだヨ。
戦火を逃れ散り散りになっていた一握りの民が、終戦後に戻って来てこの町を興したとも言われている。
口に出さないだけで、他国や他里への不信感が根強く残っていて、今も中立の立場を貫いているんだよネ。
亡き国王と結んだ同盟は、互いの民を守るモノであったはずだ、とウチの国主は出向を木の葉に打診した。
亡き国王との約束通り、略奪の限りを尽くす他国の忍びや賊をウチの忍びが蹴散らし、この地を守ったそうだ。
だから火の国と木の葉だけには心から歓迎の意を示してくれる。 それ以外の民や忍びに対しては・・・ ネ?
「わー みんな綺麗な花ですね・・・・ 氷の中ではずっと枯れないでこのままなんでしょうか?」
「ここは雪花の町、氷細工と温泉ぐらいしかございませんが。 ようこそ、旅のお方。」
「凄く綺麗です! あ、そうだ! このスパ施設は町のどの辺りにあるんですか??」
「・・・・?? こにはそんな・・・ああ、これは町の外ですね、この辺りに雪見温泉がございますよ?」
「わ! 天然温泉?! やった!! そっちの方が断然いいですっっ!!」
「「・・・・・・・・・解っっ!! ちょっと、イルカッ!!」」
「あぁぁ・・・・・ 俺の可愛いオセロが元に・・・・・」
「っ!! あなた方は忍びなのですか?! 道理で薄着でいらっしゃると・・・・・」
もらったチケットが偽物だった、なのにイルカは大喜び。 もういい加減ソコは気付いてもイイでショ?!
ますます怪しい雲行きになってきたじゃないっ! チョットお尋ねしますが、そこは安全な場所ですかネ?
オレ達が忍びだと知って、他に言いたい事があるんじゃないですか? 火影を招待したかったのはナゼ?
そりゃ、この町が火の国とウチの里だけには好意的に接してくれますヨ? だから油断をするとでも?
残念ですがネ、ウチの計略狸は来ませんヨ。 誰がどんな目的で呼び寄せたのかご存じないですかねぇ?
「ちょ・・・・ ちょっとカカシさん、テンゾウさんっ! す、すみません、突然・・・・・・」
「火影・・・ 木の葉の方々だったのですね?! ぜひ、ぜひ町の長に会って下さい!」
「「??」」
「私どものは皆、いつでも木の葉の皆さんを歓迎いたしますよ? さあ。 さあどうぞ!」
「「・・・・・・・・・・・。」」
「・・・・へ? あの・・・・・・ 雪見温泉へ・・・・ は??」
アレ? てっきり化けの皮が剥がれる思ったのに。 よそよそしいお決まりの接客から急に・・・・
まあ、確かにここは火の国と木の葉にはとっても親切な町だとは聞いていたケド。 変わり過ぎデショ。
町長に会ってくれだ? イルカはイルカで未練たらしく温泉? チョットどういうコトなの、コレは!
や、まだ怪しくないと決まった訳じゃない。 これもオレ達を油断させる罠かもしれないじゃない。
「「温泉は後! ・・・この町の町長さんとやらに会うよ。」」
「えーーーーーー せっかく来たのにっっ!!」
「えー じゃないのっ! ・・・・仕方ない。 テンゾウ、アイツ連れて来て。」
「・・・・・分かりました。 木遁っ!! 口寄せもどきっっ!! 捕縛っ!!」
「あ!! 白オコジョだ!! わ〜〜〜〜いvv 可愛いっっ!! 」
「「それ撫でてていいから。」」
「やった! テンゾウさん、カカシさん、ありがとうっっ!!」
そう、道中一番イルカが喰いついたのは白いイタチ。 これは後で使えると、テンゾウと話してたんだヨ。
何かあったら、イルカを安全に待機させる為の動物が必要だよネ、って。 気が散って仕方がないからサ。
イルカが動物に釣られてウロウロしたらネ。 本人も喜ぶし、動かずに待機させるにはコレが一番でショ?