嘘も方便 9   @AB CDE FGI JKL




・・・・・・・。 あの。 もしもし? カカシ先輩?? 昨日ボクになんて言いましたか?
さっさと起きて下さいよ、もうっ! ギュウギュウに目を閉じてたらバレバレなんですよっ!
瞼をこじ開けるとでも思いますか?! 写輪眼で瞳術発動させる気満々なのは、分かってますっ!
起きたくないと駄々をこねたボクの方が可愛げがありますよ! 瞳術なんて・・・・ まったく!

「・・・・補佐でショ? ・・・・・ダメモトで瞼ぐらい開けようとしなさいヨ。」
「だからバレバレです、って。 先輩のやりそうな事ぐらいお見通しです。」
「・・・・・ちぇ、つまんないのー。 ンー おはよう。」

「おはようございます。 ・・・・ね? 熟睡出来たでしょう?」
「ウン。 自分でもビックリ。 ヤー 落ち着くネ、なんか。」
「結界が張ってあるせいもありますが、それよりも・・・・・」
「「イルカが・・・・・・ ん??」」

「「・・・・・・・ぷっ!」」
「あははは、ハモっちゃいましたね!」
「ネー? 同じ体験したからかなぁ?」

ですよね、なんだが居心地がいいんです。 イルカは他人、なのに同じ空間にいても違和感がない。
そんなの里の仲間だから当然だ、とか思う? 違うんだよね。 ボクもそうだけど、カカシ先輩も。
というか暗部は、と言った方がいいかな。 全員が他国のビンゴブックに載っているからね。

例え安全な里の中であっても毎日寝床を変更してる。 賞金稼ぎや間者に的を絞らせない為にね。
上忍以上になると隠れ家を1〜2戸持ってるんだ、そうやって自分達の滞在情報漏れを防いでる。
で、ボク達暗部はというと3〜5戸持ってる。 皆で使いまわしてる隠れ家を入れたら10戸以上。

だからね、寝てても熟睡する事はまずない。 気が付いたら朝、とか。 絶対にあり得ないんだよ。
・・・でもあり得ない事が起こってしまったので目覚めたくなかった、それが昨日今日のボク達。


・・・・・へ? 染色体の突然変異って何の話です?? xx型は女、xy型は男、当然じゃないですか。
・・・・・イルカが?? は? イルカがそうだって言うんですか?! 限りなくxxに近い染色体??
雌雄同体の生物はたくさんいます、もちろん人でもフタナリと呼ばれるxxy型が実際に存在します。
でもイルカはどういてみてもフタナリじゃないですよ。 いや、実際に剥いた事はありませんが。

・・・・・・変化した時、確かめてみる?? え! 変化は本人のイメージで化けるんでしょう?
見た事もない体の傷とかは再現不可能、イメージですからね。 剥いてみるか、じゃありませんっ!
カカシ先輩、良く考えてみて下さいよ。 ボク達、三代目のお節介でプチイルカ通でしょう?!

はい、ここで問題です。 イルカが昔から好きな物事は? ・・・・・はい、正解! 【風呂】です。


「・・・・・・そっか。 温泉とか銭湯とか・・・・ 公共の場で素っ裸になるなら・・・・」
「そうですよ、無理やりに聞かされたイルカ情報を参考にすれば、それはないと気づけます。」
「・・・・でもサ、ナスの味噌汁が異様に美味かったんだよネ・・・・・」

「ボクも一昨日、胡瓜のピリ辛漬けに感動しましたね、そういえば。」
「ウン、昨日オレも食べたケド。 アレって、オイキムチでショ?」
「・・・・知ってますよ。 でもイルカがそう言ったんです。」
「「・・・・・・・・。」」

イルカは意外と料理が上手。 これも三代目の手作り弁当自慢で得た情報の一つだ。 うん、確かに。
一人暮らしの節約生活の中でついたスキルだろうけど、納得。 ボク達は身を持って体験した。
いや、でも手作りした料理の味が好みだからと言って、世のシェフや板さんなどは男が多いですよ?
別にイルカが意外と料理が得意でも、染色体の突然変異には結びつかないと思うのですが・・・・・

「テンゾウくん。 お前、イルカの恋人候補は辞退したよネ?」
「カカシ先輩こそ。 雄は御免だと、断固拒否してましたよね?」
「「・・・・・・・・・・。」」

「で、でもサ、染色体の突然変異なら仕方がないよネ? 本人は知らないんだもん。」
「そうやって自分を納得させたいんですね? ・・・・・・その気持ち、めちゃめちゃ分かります。」
「ナノレベルでみたら、いっこぐらいxxy型がいるんじゃない? ネ?」
「・・・・・ですね。 どっかの隅に隠れたりしてるかもしれませんね?」
「「・・・・・・・・・・。」」





ホラ、暗部って花街でモテモテじゃないですか! キャ〜 木の葉の暗部さんよぉ〜 とか。
金離れがいいせいでしょうけど、遊女達なんか大喜びで幻術とも知らずに喘ぎまくってますもん。
やっぱりそういうのがお似合いです・・・・ ボク達に特定の恋人なんて贅沢ですよね・・・・。

一日一緒に過ごしただけ。 どうなんでしょうか、この心境の変化は。 おかしくないですか?
そりゃ、肌身離さず頭に巻いて情報を共有したけど! 楽しくてお腹も一杯で熟睡したけど!
もしかしてボク達、三代目に暗示かけられちゃってるんじゃ・・・? なんて、思わず疑った。

「「・・・・考えられる・・・・・」」

・・・・よりによって二人とも、だからね。 こんなのはいくらなんでも不自然だよ、あり得ない。
でも。 三代目はボク達の“実はイルカは強いんです作戦”に賛成してくれた。 ・・・・・・。
その三代目が暗示をかけてまでボク達の主張を・・・・ あ。 そうだった。 三代目は・・・・
ボク達のどっちでもいいと、そう言ったんだ。 二人ともが、なんて。 もっとあり得ないや。

晴天の霹靂、百聞は一見にしかずとはまさに。 ・・・・まさかボク達が男に走るとは・・・・ ね?