どうしてそうなる? 2
@BC
DEF
GHI
JKL
イルカ先生とボク達の相性は抜群! あのね、愛おしいと思う人とのセックスは最高に良いよ?
ボクの精子は遺伝子の研究対象だから外出しが当たり前、ゴム着用を義務づけられていたもん。
オーラルセックスだけで十分事足りてた。 まさかこんな日が来るなんて、自分でも驚きだよ。
中に何度もブチまける充実感は・・・・ いや、中だけじゃなくて全身かけまくっちゃうけどね!
「部隊長っ! 今そこで聞いたんですがどうなってるんです?!」
「・・・・なにが??」
「海野中忍と・・・・ 別れたんですか?? それとも・・・・」
「・・・・・・・。」
しみじみと昨日の余韻に浸ってたら、コバが瞬身で現れた。 しかも、イルカ先生と別れただぁ?
あのね、冗談でもそういう事を言っちゃ駄目だよ。 あんな忍びは他里にはいない、そうだろ?
お前だってそう思ったから、子供に変化してつい甘えちゃったんだろ? ・・・は、言えない。
まさか今更、あの時コバとヒロの後をつけてアカデミーに行ったんだ、なんて。 危ない危ない。
「そんなくだらない話、どこから仕入れて来たんだ?」
「いや、猿部隊でエライ盛り上がってて。 で、聞いてみたんですよ、ナンかあったの? って。」
「・・・・・イルカ先生と猿班。 全然繋がりがないと思うんだけど、気のせいか?」
「それがあるんです。 イルカ先生を洗脳してしまおう、とか言ってて・・・・・」
「念の為全否定しておくけど、別れてなんかいないからね?」
「・・・・ほっ! やっぱり。 でもそんな話で盛り上がってたんですよ、実際。」
「・・・・・・・・・なんだ、その安堵の溜息は。 まさか疑ってたのかい?」
「な訳ないじゃないですかっ! でももしかしたらカオルさんも情人なのかも・・・・ とか。」
「いくら淫乱なイルカ先生でも三本は無理だって。」
「あー ははは・・・・・ そ、そうですよねー?」
まったく・・・・ ちょっと待てよ、なんで洗脳なんて言葉が。 それにお別れ説の出所は??
は? 戌部隊のミカミ・・・ って、カカシ先輩のとこの部下が?! あり得ないだろ、そんな事!
・・・・・・・なんだって?! カオルさんの情人がイルカ先生だと言ったって?! 嘘だろ?!
絶対に他言はするな、って・・・・ あのヒロが教えたのかい? そんな馬鹿なっ!!
イルカ先生はボク達の恋人だぞっ!! ヒロもコバも。 お前達が一番知っている事だろう?!
他言はするなって・・・・ ん? ・・・・・あれ?? 口止めして・・・ どうしたんだっけ??
とっくに部下達の間では、ボク達の情人説が浸透していると思ってたけど・・・・ そのままだった?
・・・・・・・・。 確かに暗部の仲間は口が堅い。 特に部隊内の結束は、そりゃーもう。
所属の長には絶対服従が鉄則。 黒くてもボク達が白といえば皆、口をそろえて白と言うぐらい。
だからボク達が口止めしたら、絶対に口を割らないはずだ。 ・・・・・・・そういえば。
カカシ先輩とボクで、コバ達とヒロに口止めをしたよ。 お前達以外は知らない事だ、って。
「ミカミのヤツ、海野中忍にアプローチしようとしたらしいんですよね、どうも。」
「 ・・・・・なにぃ?! 」
「落ち着いて下さい、部隊長! 未遂ですよ、だからこの騒ぎになってるんだと思います。」
「・・・・・・・・・だ、だよね?」
「・・・・もしかしたらヒロは・・・・ そう言った方が安全だと思ったのかもしれませんね。」
「・・・・・・・・安全・・・・なのかい?」
「ほら、部隊長の情人の警護の事ですよ。 極秘じゃないですか。」
「・・・・・・・・・・・あー そんな事も言ったね・・・・ 確かに。 うん。」
「俺は秘密を共有できる他二名が同じ班にいますけど、ヒロは孤軍奮闘ですからね。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「部隊長達の事は話せないけど、海野中忍を諦めさせる事はできますよ、そう言っておけば。」
「・・・・・・・・・・・・。」
やっぱりそう思ってたのか。 ボク達が口止めをしたから、イルカ先生はボク達の極秘情報だと。
部隊長クラスの情人は真っ先に狙われるから、全部イルカ先生の身の安全の為なんだ、とも言った。
・・・・・・しまった。 詰めが甘かったよ、舞い上がり過ぎてた。 なんて事だ・・・・・
そうしてコバは“俺の推測するヒロ事情”を熱く語ってくれた。 そういやコイツらは・・・・
先生の嘘をずっと信じ込んだままだったよな・・・・ 嘘が本物になったから嘘ではないけど。
ヒロは部隊長達や俺達が任務で里を空けている時、海野中忍の警護が手薄になるのを心配してました。
だから一石二鳥の方法を思いついたんじゃないですか? 猿部隊のヤツらを護衛に回せますもん。
ご存じの通り猿班のヤツらは、イレギュラーな種まきのおかげでシワ寄せを食らっていますよね?
もし決まった相手がいれば、自分達のアフターフォロー的な任務外任務の心配をしなくて済みます。
猿部隊のヤツらはなんだかんだ、カオルさんを慕ってるじゃないですか。 まあ、俺達もですけど。
だからカオルさんに囲うような情人が出来たと知ったら、めちゃ協力的になるでしょう?
俺達の時もそうでしたけど、命懸けで守るぞ! みたいな。 まさにエビで鯛を釣るようなものですよ。
もしミカミが仲のいい猿部隊のヤツに情報を流したら、バッチリ海野中忍の警護ができますもん。
カオルさん本人に聞いても、当然知らないと言うでしょうが、そこはほら、極秘情報ですし?
第一カオルさんは、自分が抱いた相手を本当に覚えていませんからね、右から左で終わります。
あの人ほどミカミを諦めさせるにはもってこいのダミーはいませんよ、超完璧な安全パイです。
ヒロは間違いなく何も喋っていませんよ。 ミカミの口から猿班の連中に知れたんですからね。
「そこで俺はまたもヒラメキました!」
「これ以上の強引なヒラメキをしたのかい?」
「その情報を聞いた猿班のヤツらが、海野中忍を洗脳しようとしてるのでは? と。」
「・・・・だから。 なんでそこに結びつくんだ?」
「カオルさんが何度も誰かを抱く、それは絶対にあり得ない事です。」
「うんうん。 それについてはボクももの凄く賛同するよ。」
「けれど相手を覚えていないんじゃ、日をおいて頼めばカオルさんは気付きません。」
「あー 理屈ではそうなるね、本人は相手を気にもしてないだろうし。」
そしてコバはまたも熱く語ってくれた。 今度は“猿班の連中が同情している海野中忍事情”らしい。
曰く、海野中忍はカオルさんが好きで抱いてくれと数回頼んだ事のある中忍、そういう認識だと。
抱かれる度に覚えてもらっていない喪失感を味わい、毎回傷ついているかもしれない海野中忍。
部隊長の冷たい態度を忘れ、初めて抱かれた日を思い出すように、ループする洗脳を模索中かも。
チャレンジ精神が旺盛でも、いつか諦めモードに入り心が折れるかもしれないから・・・・ と。
壮大な推測演説を聞かせてくれてありがとう。 多分、当たらずも遠からずだと思うよ、ボクも。
きっとミカミから聞かされた仲の良い猿部隊の隊員は・・・・ 嬉しさのあまり打ち震えたに違いない。
はっきり言って、あのカオルさんに何度も挑む勇者はそうそういない。 ガッツリとヘコむだろうから。
だからそんな冷たいカオルさんの仕打ちを気にしないで何度も誘う海野中忍は、まさに彼らの天使だ。
・・・・って、おい、こら。 どうしてそうなるんだ!! イルカ先生はボクとカカシ先輩の情人なのっ!!