どうしてそうなる? 9
@AB
CDE
FGI
JKL
里の未来を担う玉を洗脳しようとアカデミーに目をつけるなんて、なかなか敵ながらアッパレだヨ。
ターゲットのアカデミー教師になりすまして、ウチの里の子たちを手なづけるつもりだろうケド。
イルカ先生をはじめアカデミーの先生は皆、三代目が信を置いてる。 一筋縄じゃいかないヨ。
その証拠にさっきのあの煙玉での消え方は、ムカつくぐらい見事な逃げっぷりだったもん。
「ねぇ、ところで狙われてる教員って、男? 女? さっきの中にいた誰かも。」
「なんだ、お前たちアカデミーに行ったのか? だったら警戒してただろう。」
「だからか、あの煙玉は。 失礼な奴らだと思ったけど安全をみただけですね?」
「アタシらが動く前ならそれで大正解さ。 今は暗部内で保護されてるんだろ?」
「ああ。 報告に来た教師がそう言っていた。」
「先生の同僚なら、あの時オレ達に相談してくれたらよかったのに。 みずくさい。」
「アハハ! アンタ達その時、暗部服を着てたかい? 面は?」
「アカデミー生に囲まれると嫌だったんで・・・・ その・・・・・」
「だったら正規の忍びに、お前らが暗部だと判る訳がないだろ。」
「「・・・・・確かに。」」
変化した子供であっても、知らない生徒なら警戒して当然だヨ。 まして、そんな話が出てたなら。
あの時はイルカ先生を探すコトしか頭になかったケド、もっと注意深く神経を尖らせてれば・・・・
もしかしたらだケド、不審な気を感知できてたかもしれない。 里一番の安全圏で油断しまくってたヨ。
ま、イルカ先生とオレ達とで速やかに狩っちゃうけどネー。 ところで狙われてる教師って誰??
イルカ先生は誰に化けるの?? 先生が女に変化するのは・・・・ なんとなく抵抗あるんだよネ。
でも別にそれならそれでイイけどサ。 だってオレ達が可愛がってる先生は雄のままだもん。
「忍びのクセに物好きだねえ。 なにも野郎のまま抱くこたーないだろうに。」
「いいのっ! オレ達はそのままのイルカ先生が好きなのっ!」
「そうですっ! 時間かけて可愛がるのが楽しいんですよっ!」
「・・・・・・。 ・・・・話を続けていいか?」
ア、ごめんごめん、つい・・・・・ アハハハ! ところでどっち? 男? 女? ア、男ネ? ホッv
海野中忍という教師に先生が化ければイイのネ? ハー よかった、男だってテンゾ・・・・ はぁ?!
海野中忍だぁ?! チョット海野って! 先生の他に誰かいるの?! 聞いてないヨ、そんな話!!
「保護されてるのは海野中忍で間違いないだろう。 おれの部下達も本人と話した様だ。」
「「「・・・・・・・・・・・。」」」
「チョット。 カオル、それ本気で言ってるの?」
「里以外は興味なし、にもほどがあるだろ?!」
「カオルさんのいう海野中忍はイルカ先生の事です。」
「・・・・・・だからか。 誰の事だと聞いたら意外そうだったな・・・・。」
「アンタは任務だったんだ、知らなくて当然さ。 アタシも今さっき知ったばかりだ。」
アー それはオレ達が先生と相性抜群の性生活をエンジョイしすぎてたから言い忘れてたの。
・・・・とは言えない。 ンー 心の中で謝っとくか。 超後回しにしちゃって、ごめーんネ?
オレ達が気を揉まなくても、ヒロとコバが猿部隊の隊員に知らせたのかもネ。 あと、ミカミも。
自分達が知っておくべきタブー情報をちゃんと知らせたんだヨ、きっと。 アイツら・・・・
・・・・・ハッ!! お互い持つべき者はイイ部下だネ、なんて感動してる場合じゃないヨッ!
「・・・・つまり狙われたのはお前らの情人なのか。」
「ボク達の情人だと知って・・・・ 先生を狙った?」
「暗部の部隊長二人の恋人を・・・ 暗殺しようと?」
「そういう事になるね。 喧嘩を売られたのさ、アタシらは。」
カオルの部下が話したのは事実、オレ達が聞いてたから。 ま、内容はアレでソレだったけどネ?
ついでにオレ達を恋に堕とした方法を聞こうと思ったのか。 や、勝手に堕ちただけだケド!
秘密の座談会を開催した猿部隊のヤツらは先生の保護も兼ねてたんだネ。 ・・・・そうか、それでか。
イルカ先生を迎えに行った時、防御態勢をとったワケだよネ。 でも恋人が先生を直に迎えにきた。
テンゾウとオレがイルカ先生を返せと言ったから、安心して身柄を引き渡したんだヨ、オレ達に・・・・
とにかく、猿軍団がああして先生を保護してくれていたから、イルカ先生は無事だったんだネ。
いらない心配ばかりしてサ、現実を直視してなかったヨ、刺客がもう入りこんでたなんて。
「「こうしちゃいられないっ!」」
「落ち着きなっ! 今さっきなんだろ? イルカ先生が山を下りたのは。」
「そうだぞ。 中忍の足じゃ、第七演習場を出るのに時間がかかるだろう。」
「追うよ、アンタらのイルカ先生を。 第七演習場から出さなければいい。」
「「・・・・・賛成。 先生にはここで待機しててもらう。」」
そうだヨ。 イルカ先生の足じゃ、まだ第七演習場は出ていないはず。 だからこのまま保護を続行。
なんだったらオレ達の部下を呼んでもいい。 というか、オレ達の部下に保護させてやってヨ。
ほら、カオルんとこの部下達はサ、オレ達に先生を引き渡したと思ってるでショ? だから。
ヒロやコバ達なら喜んで先生を守るヨ。 ミカミは特に汚名返上とばかりに張りきるだろうから。
「だったらアタシらのする事は一つだ。 売られた喧嘩は買う。 そうだろう?」
「「「その通り。」」」
「そういやアイツら、応援してたぞ? 頑張れとかなんとか。 ちょっと気遣って抱いてやれ。」
「仕方ないじゃないっ! 止まらないんだもんっ!」
「噛みつきたい衝動はボク達の愛の証なんですっ!」
「アハハハ! 変われば変わるもんだねえ・・・・ 愛だとさ、カオル。」
「そうかそれが愛か。 ・・・あいにく人を噛みたいなどと思った事はない。」
「・・・いや。 愛=噛む、と直で考えるのはどうかと思うよ?」
無駄だって、アズサ。 木の葉オンリーラブな男に、愛のなんたるかを説こうとしても無駄。
猿軍団もそれで悪戦苦闘してるんだから。 オレ達が言って分かるようなタマなら部下も泣きはしないヨ。