どうしてそうなる? 4   @AB DEF GHI JKL




カカシ先輩、素朴な疑問です。 このままでアカデミーに行っても大丈夫なんでしょうか?
そりゃ、仮面の忍者木の葉のモデルだって聞かされた時は、はぁ? って思いましたけども。
ちびっこ達がキャーキャー寄ってきたらどうします? イルカ先生とまともに話せませんよ?

コバやヒロは子供に変化して混ざってましたよね、飛びついて甘えたりして・・・・ そうだ。
そうしましょうよ、あの時の二人の様に甘えてみるのはどうですか? 先生、吃驚しますよきっと。
とびっきりの笑顔で出迎えてくれるかもしれません、おまけに“ぎゅーっ”をしてくれるかもvv

「 “わー 可愛いっ! カカシさんとテンゾウさんですか?! ぎゅーv”とか? 」
「 “俺の教え子やヒロとコバよりも、うーんと可愛いですっ! ぎゅーv”とか! 」
「「・・・・・・・・・変化の術っっ!!」」

今は少しでも早く先回りをして、カオルさんの耳に変な噂を入れない事が最優先事項。 でもね?
イルカ先生を訪ねてアカデミーに行く、これだけでこんなにワクワクするんだ。 恋っていいねv



自分で言うのもおかしいけど、ボク達の子供変化は可愛いよ? イルカ先生なら一秒でメロメロだ。
さあ、一杯抱きしめてねイルカ先生v な感じでアカデミーの教員室に入ってみた。 ふふふふふv


「まさかとは思うけど・・・・ イルカ先生に限って・・・・」
「当たり前だっ! 新任教員だけど三代目ご推薦なんだぞ?!」
「「・・・・・・・。 大丈夫かな・・・・・。」」


「エ・・・・ イルカ先生いないの?」
「・・・大丈夫って・・・・ 何が?」

「あら。 イルカ先生のとこの生徒かしら?」
「ん? どうした?? 年少組はもう帰宅時間過ぎてるぞ?」
「まだお迎えが来ないのかな? お家の人に連絡する?」
「伝言なら聞くぞ? イルカ先生は三代目に呼ばれてるから。」

「「・・・・・・・・・・。」」


さすがアカデミーの先生達、即座に話題を変えた。 さっきまでの不安そうな教員は一人もいない。
これが本当に年少組のアカデミー生なら、そうなの? って納得しただろうが、そうはいかないよ。
ボク達はこんな可愛い格好をしているけど暗部の各部隊を率いる部隊長なんだ、誤魔化されない。
イルカ先生に限って、とか。 大丈夫なのか、とか。 どう聞いても何かあったとしか思えないよ。

「・・・・・あのサ。 アンタ達、誤魔化してもムダだから。」
「イルカ先生はどこです? アカデミーにはいないんですね?」

「「「「・・・・・っ?!   ・・・・・・煙玉っっ!! 散っっ!!」」」」

なんだぁ?! アカデミー教員達はボク達の質問を完全に無視して、突然煙玉を投げつけ消えた。
ケホ、ケホ、ケホ! 完全に油断してた、まさか逃亡するなんて。 何が一体どうなってるんだ?!
失礼極まりない連中ですね、教師の風上にもおけない。 イルカ先生を見習ってほしいものです。
先生がここに居ない事は判明したけど、どこに行ったかの手がかりが消えた。 くそっ!


「・・・・ン? ・・・・・テンゾウ、これ見て?」
「メモですか?? あっ!! イルカ先生の字!!」
「慌てて逃げたから隠し忘れたんだネ、出しっぱなしだヨ。」
「 【暗部の隊員さんに呼ばれましたので少し抜けます】 これって・・・・・」

「「・・・・・きっと猿部隊のヤツらだ・・・・・。」」

普通は部隊長に噂の真意を確かめるだろ?! まあ、カオルさんなら覚えがないな、で終わるけど!
情報源は同じ班の隊員から身を引けと注意された隊員、信用できる情報だと思ってるだろうけどっ!
くっそぉーーーーっ!! 速攻動いてんじゃないよっ! どんだけ嬉しかったんだ、お前らっ!!

カオルさんやアズサさんにイルカ先生を紹介するどころの騒ぎじゃないっ!! 邪魔者の排除が先だ!
冗談じゃない、対カオルさん用にポジテブ洗脳なんてさせやしないよ? イルカ先生はボク達の恋人っ!

先生が暗部隊員に呼び出された、猿班の仕業としか思えない。 猿軍団の訓練ゾーンで詰問だ。
例え違う班であってもボクとカカシ先輩、二人の部隊長からの詰問に、答えない訳にはいかないだろう。
あのクソ猿どもめっ! なんて手間をかけさせてくれるんだ! また演習場に逆戻りだよ、とほほ・・・・




「さっきのあの子たちの豹変ぶりを考えれば、あれは間違いなく変化の術だぞ。」
「・・・・・私達が見破れないほど・・・・ 完璧な子供の変化だったわね・・・・。」
「ああ、そうとう訓練を積んだ忍びだだう。 逆切れしなきゃわからなかったよ。」
「・・・・イルカ先生がいないと知ったら態度が急変したって事は・・・・・?」

「もしかしてイルカ先生が暗部の隊員に呼ばれたのって・・・・ 狙われてるの??」
「そうかも!! イルカ先生が何かしたのかと思ったけど、保護してるのかもよ?!」
「理由は分からないけどもしそうなら、あんな手練れの忍びには対暗部よね。」
「きっと三代目だな・・・・ いち早く暗部を動かしてくれてたんだ・・・・・」

「暗部が保護してくれてるなら安心だな。」
「ええ。 それにしても私達、よく逃げられたわよね。」
「ああ。 油断してたんだろうな、ラッキーだった。」
「・・・・・三代目に報告しに行こう・・・・・」
「「「うん。」」」