どうしてそうなる? 8
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カオルさんはちゃんとボク達二人の情人だと分かってくれたし、自己紹介もどきもしてくれた。
これでどこの誰が何を言っても、カオルさんの中ではボク達の恋人=イルカ先生だとインプット。
コバが危惧した洗脳計画や、カカシ先輩が危惧した手練れ間者説に繋がるような火種はなくなった。
はー よかった。 一番大きな問題が片付きましたね、カカシ先輩。 ただでさえイルカ先生は・・・・
そう、あのアズサさん限定M男の大五郎でさえ一発で見抜いたぐらいだ、先生は妙に男受けするんだ。
その気質は紅さんが早くから見抜いてて、一切の妥協を許さないストレートに扮してたけどね。
もし三本も余裕でこなせちゃうv な、先生淫乱説が広まったら大変な事になるところだったよ。
実際にイルカ先生はかなり淫乱で可愛い・・・・ じゃない、感じやすい体をしてるけど内緒v
だって先生はアカデミーで年少クラスを受け持ってる教師だから、保護者への体裁は大事だろう?
ふふふ! イルカ先生は暗部の隊員の情報を知らなくても、暗部内では先生の事は知れ渡るよ?
大丈夫、カカシ先輩のとこのミカミも、部隊長の恋人だと知ったら即座に身を引いたでしょう?
まあ、カオルさんだと思ったみたいだけど、それは別にしても。 とにかく上下関係は徹底してるから。
ボク達の知らない所でイルカ先生に問題が起こっても、暗部隊員が一丸となって対処するよ、きっと。
「おそらく上忍クラスの刺客じゃないか、という話だ。」
「・・・・・・ちょいと。 カオルの話を聞いてるかい?」
「当然じゃない、心でイルカ先生を噛んでただけv 心と頭は別モノv」
「可愛い反応を思い浮かべてても、聞いているし脳も活動していますv」
「「・・・・・・・・。」」
カオルさんが任務報告で火影室にいた時、不審人物警戒の知らせが飛び込んで来たんでしょう?
ちゃんと聞いてましたよ。 それで変化の達人かもしれないから上忍クラスを念頭に置け、と。
イルカ先生にお願いして噛んじゃおうv とか思ってても、しっかり聞いてますから大丈夫ですよ。
「・・・・・なあ、さっきの恋人、イルカ先生は・・・・ もしかしてアカデミーの教師か?」
「もしかしなくてもイルカ先生はアカデミーの先生だヨ、ナンで??」
「なんだい、カオル。 本人から聞かなかったのかい?」
「立ち話程度でしたからね、さっき。 アカデミーだと問題でも??」
「・・・・・・ああ。 どうも狙いはアカデミーの先生らしい。」
「「「?!?!」」」
なんでそれを早く言わないんですかっ!! イルカ先生、アカデミーに戻っちゃいましたよっ!
みすみす危険な場所に恋人を行かせたなんて・・・ 冗談じゃない、すぐに先生を追いかけなくちゃ!
それにアカデミー内に不審者? 信じられないよ。 あそこは里の中心にある一番の安全圏だ。
火影室・情報部・任務受付所・忍者アカデミーが里のど真ん中にあるのは、刺客から遠ざける為。
里外のどこから侵入しても、中心に辿り着くまでには同じだけ時間がかかるだろ? だからだよ。
不審者が仮に侵入しても、目的の場所に行くまでに時間がかかれば誰かの目に留まる確率が高い。
「落ち着け。 その先生は既に暗部内で保護しているらしい。」
「「・・・・・・ほっ。」」
「里一番の安全圏内に刺客か・・・ 里の一般人が怯えちまうんじゃないかい?」
「・・・・・・だからおれ達が動く。」
「・・・・速やかに見つけ出し内々に狩れってコトだーネ。」
「大事にしたら民の要らない不安を煽るだけ、ですもんね。」
「そこでだ。 ・・・・アカデミー教師だというイルカ先生の力を借りたい。」
「「イルカ先生の?」」
「なにか策があるんだね? カオル。 言ってみな。」
カオルさんはイルカ先生に囮役になってもらえないかと言った。 本当なら猛反対する所だけど。
先生は元潜入員だった中忍だ、ここで反対したら怒られる。 俺を信用してないのか! って。
それに何よりカオルさんがこう言ったのは、ボク達ならイルカ先生を守れると踏んでるからだ。
そう、恋人のボク達なら。 囮になった先生に指一本触れさせないよ、その前に息の根を止める。
さっきの今だ、イルカ先生はボク達が緊急で集まってるのを知ってるから、きっとこう言うよ?
俺でお役に立てるのなら喜んで、ってね。 同僚が狙われてたなんて後から知らされたら嫌だろうし。
ここは先生に、理解ある恋人達としての立場をアピールした方が得策だよ。 ・・・・なんでかって?
だってイルカ先生にお願いしやすくなるでしょう? 今日頑張ったから一杯噛んでもいい? とかねv