歯車の潤滑油 7
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昨夜? うん、それはもう充実したよ? 一昨日たくさんつけたキス印を、全部舐めまわした。
ココはオレの印、これはボクの印、って。 順番に上から舌を這わせて吸い直した。 ふふふ。
イルカ先生もその度に応えてくれた。 カカシさんの印、テンゾウさんの印、全部俺のもの、って。
ボク達の元に帰って来たイルカ先生は、あの時代の記憶を足して帰って来た。 一つになったんだ。
イルカとイルカ先生が。 ボク達の何もかもを知っている “イルカ先生” になって戻って来た。
もし先生が過去のボク達に絆されて、抱かれていたら。 今のイルカ先生にならなかった。
全ては先に繋がる伏線、変えてはいけない摂理。 三代目が言った言葉を胸に刻み込んだボク達。
ただこの時だけを夢見て。 我慢して耐えて、耐えて・・・・ ねえ、どれだけ嬉しいか分かる?
イルカ先生になる前のイルカも、今のイルカ先生も、この時代のボク達だけを受け入れてくれる。
体中で愛してるって、伝えてくれる。 唇で、指先で、吐息で。 先生の心が包んでくれるんだ。
・・・・・・あ、もちろん愛の営みは、三人だけの秘密の情事。 そのへんは忍びだし?
一応気を遣って、響様に睡眠の術をかけた。 もし途中で起きちゃったら可哀想でしょう?
ボク達三人は仲良し、響様は仲間はずれ。 土下座されても仲間には入れてあげられない。
って事は、一人で淋しくシゴクでしょう? お堅い響様ならシゴキ過ぎて腫れちゃうもん、絶対。
だってボク達のセックスは自慢じゃないけど濃んだ。 3pだし、当然って言えば当然だけどね?
だからグッスリ眠ってもらう事にした。 睡眠の術ならボク達が声をかけるまで眠ったままだし!
今朝声をかけるまで、それはもうグッスリお休みでした。 ふふふ、ボク達は今日もツヤツヤv
「わー カッコいい、カカシさんも、テンゾウさんも! む・・・・ ちょっと悔しい。」
「フフフ、イルカ先生も可愛いよ? ネ? テンゾウ?」
「はい、先生は髪下ろすと途端に幼くなりますもんね?」
「カッコいい話をしてるんです! 可愛いのはふたりだ、って言ってるじゃないですか、もう!」
「「アハハハ! じゃあ、三人とも可愛いって事でvv」」
宿を出て人気のブランド店に入った。 イベント会社のチームに変装だ。 もちろん費用は依頼人持ち。
ボク達は皆スーツに着替えさせられた。 お任せコース、ってヤツ。 しかし、さすがはプロ。
着せ替え人形よろしく、あっという間にコーディネートしてくれた。 なんか新鮮な感じ!
任務先ではいつも忍服か暗部ベストだし、着替えなんてめんどくさい事しないで、変化してたしね。
ボク達が素顔で歩けば、もう変装かも。 だって里では覆面と面だし。 イルカ先生は違うけど。
今回は忍びの影をチラつかせない事が条件なんだから、チャクラを浪費しない変装が妥当。
色違いのダブルのスーツで、先輩はソフトベージュ、ボクはライトブラウン、先生はモスグリーン。
それぞれの胸ポケットに、生地とセットのハンカチを入れ替えてくれた。 粋な計らいだね!
先輩がボクの、ボクが先生の、先生は先輩の、それぞれのハンカチを胸ポケットから少し覗かせる。
先輩は流した前髪で左目を隠し、ボクはオールバックに。 先生は横結びってヤツだ、可愛い。
「・・・・・・・私には三人ともカッコよく見えますが??」
「「「ふふふ、ありがとうございます!」」」
大陸一の火の国にあるイベント会社“火の企画”の売れっ子チームが、剣の国へ招かれましょう。
若獅子王こと昴殿下が一の側近 剣士響殿、剣の国までチームの護衛、よろしくお願い申します。
さあ、出発しましょう響様。 これでどこからどう見ても異国のセンスある三人組み、ですよね?
片方だけ出てる耳が可愛い。 耳たぶに目がいって仕方がない。 よし、先生に聞いてみよう。
ところでイルカ先生。 ちゅーしていいですか? いや、あんまり可愛いから・・・・ あっ!!
カカシ先輩、ズルイです!! ボクもしたいと思ったのに! 只今カカシ先輩が、耳たぶ絶賛吸引中。
耳たぶの先っちょがうっすら赤い。 残念ながら耳たぶはすぐに元に戻るんだけど。 血管細いし。
「もう! 片方だけなんて駄目です!! 両方にして下さいv」
「そうこなくっちゃ! チューーーーーッvv」
「俺もお返しv ちゅ! ちゅ!」
「「デコちゅー 幸せ〜〜〜vv」」
「・・・・・・・・・・誠に申し訳ない。 ・・・出来れば早く出発したいのだが。」
「「「了解っ!」」」
「・・・・・・・・・・・・・。」