心にいつも太陽を 11
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決意を新たに里に戻ったオレ達。 探し回ったが、よく考えたら相手のチャクラを知らないのヨ。
休息日の一日を無駄にした。 お互い任務ですれ違ってばかりで、次に緒方に会えたのが二ヶ月後。
ところがアスマから何か聞かされたらしい緒方は口を割らなかった。 ・・・・・汚名きせて殺すヨ?
脅してみたけど全然ダメ。 もちろん潜入部隊は問題外。 ヤツらの結束は暗部並みに強かった。
すぐに見つけ出せると思っていた中忍は、5カ月間行方不明。 ただ単に、任務なのかもしれないケド。
見つけたらハメまくってやる! とか、気を抜くとカチカチになりそうな息子をなだめては、はや半年。
無性に暴れたくなってきた。 ・・・・・・なあ、思い切ってストライキしてみるってのはどうかな?
羽多宵の正体教えなきゃ、次の任務に行かない! とか。 ・・・・・オレ達が反逆罪で牢屋行きか。
「・・・・・・ぶっ!! なんだその顔。 いや、面で半分隠れてるが、その悶々オーラ!」
「どうやったら敵に当たらないで、任務を遂行できるか考案中。 少しは生かしとけって怒られました。」
「オレはネ、一番、羽多宵の情報を持ってそうな誰かさんを、拷問部に売ろうかな、とか思ってるトコ。」
「ははははは! 木の葉の暗部は仲間は売らない。 ・・・・・降参だよ、カカシ、テンゾウ。」
暗部・上忍ご用達、『割烹 小助』で酒かっくらってた。 奥からムカつくヤツが来たと思ったら。
・・・・・なに? 今度、中忍と組むの?? え?? なにソレ。 明日?! チョット待って!!
それってさ、会わせてくれるってコトだよネ? やっぱお前知ってたんだ? クソ、この野郎、緒方様。
賭場荒らし? 賭場でイカサマをやったグループがいて、どうも他里の忍びも関係してるらしい。
火の国だけでも被害は数十万両に上るという。 実際に賭場で博打を打ってたヤツは面が割れてる。
インテリ風の商家の坊っちゃんなんだ。 なるほどネ。 その坊っちゃんを、潜入員が絡め取るのか。
組んでいる隠れ里とその面々の情報。 頂いてから殺すんだ? そのまま緒方は忍びを狩りに行く、と。
「明日の夜中に、って、正確には明後日か。 丑の刻半に、あうんの門へ呼び出すつもりだ。」
「・・・・・オレ達にその時間に来いって言ってるの? 教えてくれるんだ、羽多宵の正体を。」
「任務の内容は守秘義務だ。 これは酒に酔った男の独り言。 どうするかはお前らの勝手だ。」
「・・・・・わかりました。 ではボク達の独り言も。 房術使いの中忍君が欲しいんです。」
そうか、と緒方は笑った。 裏切り者 白い牙の息子も、抜け忍 大蛇丸の実験体も、全部ぶちまけちまえ。
その手足で過去を踏みつぶし、今を掴み取って来たお前達なら、知られて怖いモンなんてないだろ、って。
ウン、そうだヨ。 ありがとネ。 あーーー よかったら、任務代わってあげようか? たまには休みなヨ。
オレ達今から任務ソッコ―で終わらせて来るから。 そしたらあさっては休息日になるしサ。 ネ?
「羽多宵をサ、呼び出してくれるだけでイイよ?」
「後はボク達が緒方さんの名前で、報告しておきます。」
「ははは! 任務シタシタ詐欺か?! 駄目だろ、それ。」
「ん? 違うヨ? 独り言のお礼。 ふん反り返っててイイから。」
「おおーーーー そりゃー、良いねぇ。 のった!」
「くすっ! アスマさんも緒方さんも・・・・ めんどくさがりですからね。」
「ははは! 楽して美味しい思いが出来りゃ、それに越した事はないさ。」
ほんとデッカイ独り言だったヨ。 でもこれで・・・・・ 羽多宵に、中忍君に会える。 結局、半年か。
任務の合間をみて探して。 昼間っから堂々と公園を横切るオレ達に、チビどもは驚いてたっけ。
長めの黒髪のベストを着た忍びの肩を捕まえては、顔をマジマジと確かめたりしてネ。 結構楽しかった。
敵を追いつめる楽しさじゃなく、ワクワクドキドキした楽しさ。 ・・・・欲求不満で爆発しそうだケド。
「いやー マジな話、これ以上焦らされたら、中忍君食い殺すとこだったヨ。」
「先輩もボクも、そろそろ限界でしたからネ。 今も気を抜くとカチカチです。」
「・・・・・・そっちの悶々だったのか・・・・ はやまったか、おれ?」
「んじゃ、商談成立! オレ達は今から任務こなしてくる!」
「緒方さん、明後日 丑の刻半。 宜しくお願いしますね!」
「お、おう! 暗殺戦術特殊部隊 部隊長・補佐。 ・・・・ご武運を!」
「「行ってくる。」」
イイよ、房術でオレやテンゾウのどんな秘密を知っても。 房術使いに隠し事はしないヨ、出来ないし。
ターゲットの過去の記憶を見れるんだもんね? アンタの中にぶちまけるほど、気を許したヤツの。
拷問や心潜術と違って、相手は自分の秘密を漏らしたコトに気付かない。 ホント・・・・・ 怖いよネ。