心にいつも太陽を 14
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しかし凄いな、この部屋・・・・。 うわっ、でっかいベッド!! こんなサイズ誰が寝るんだ?!
ん? なんだろう、いい香りがしてる。 あ! これ水仙? 時期は終わってるのにまだ咲いてるなんて。
さすが一流ホテルは手入れが違うな。 ・・・・・いいかな、まだ来ないよな? チョットだけだから。
この大きさなら大丈夫だよな?! 一回ベッドの上で、ヘッドスライディングしたかったんだよっ!
「わーーーーーいっっっ!! ざざーーーーっ! セ―――フッ!! なんてな?!」
「「・・・・・・・・・。」」
「わわわわ!! 着いたなら着いたって言って下さいよ、気配わかんないんですから!」
「「・・・・・アウト。」」
ぎゃーーーっ! 見られた! 見られちゃったよ! こんなガキみたいなところ、恥ずかしぞ、俺!!
うわ・・・・ 怒ってるよ。 これ完全に怒ってるよね? ちゃんと待機してたのに・・・・。
自業自得か。 もし壊れたら、弁償するの里だもんな・・・・・。 まずは謝罪だよな。 うん!
「すみません、すみません! もうしません!! こ、壊れてませんよ? ・・・・ははははは。」
「どうしてくれようか、この中忍・・・・・。」
「一体いくつ顔を持ってるんですかね・・・・・。」
「や、あの、アカデミーの教員になったのは、最近です。 あとは、受付にチョロッと・・・・」
「「黙れ中忍っ!!」」
「ひぃぃぃぃっ!!」
最悪、めちゃめちゃ怒ってる!! なんで?! ヘッドスライディングしたけど、壊してないよ?!
なんかね、もの凄い怒りのオーラが・・・・・ メラメラしてるんだけど・・・・・ 気のせい?
恋人さん、喧嘩とかしちゃったりしたのかな・・・・。 喧嘩してても息ピッタリだ、怖いけど、凄いぞ。
「・・・・頭から突っ込んでクッションまみれになって。 喜んでんの? ソレ。」
「シルクのシーツ、ずり落ちてますよ? ああ、腰に絡まってますね、まだ。」
「・・・・・・な、直しておきます・・・・。」
「シンの格好のままだヨ? 紫のサテン生地の薄着、めくれ上がってるんだケド。」
「かんざしも取れてますね。 これ見よがしに髪を乱して下着もなし、ですか。」
「あははは・・・・ すみません・・・・。」
ああ、やっぱりこの格好のままは、まずかったか・・・・。 ちぇ、さすが直轄部隊 暗部、厳しいよな。
恋人さんの前だしな、こんな見苦しいケツ、さらしとくわけにはいかな・・・・・い?! えぇ!?
俺の気のせいじゃないなら、おふたりの股間が・・・・ その・・・・・ 超、臨戦態勢なんですがっ?!
ココでおっぱじめちゃうの?! まさか・・・・ 見られると興奮するとか、そっち系の人達??
「や、あの、俺、任務以外はノーマルなんで。 お先に失礼しま・・・・・」
「羽多宵! シン! いえ、うみのイルカ! その先を口に出したら殺しますよ?」
「ぎゃーーっ!! わ、わかりました、見てますっ! 見てればいいんでしょっ?!」
「ナニ第三者でいようとしてるの、チョロッと受付でアカデミーの先生? ・・・・抱き潰すから。」
「・・・・・・・誰が??」
「「暗殺戦術特殊部隊の部隊長と補佐が。」」
「・・・・・・・誰を??」
「「潜入部隊の中忍 うみのイルカを。」」
「・・・・・・・・・え゛ーーーーーっっっ!!!! 」
房術は忍術ではなく体術だ。 相手を絡め取る事によって、相手の過去の情報が俺の中に流れてくる。
だからチャクラは必要ない。 使いこなせば、知りたいと思うその情報だけを見る事も出来る。
精液を相手に流し込む、つまりはその時点で俺に気を許しした事になるから。 イカせる為に訓練する。
んで、俺は下忍試験として房術の訓練を受け、房術を使いこなす潜入員となった。 だから房術は俺の一部。
口と尻から精液を流し込まれる度に、俺はどうしても反応しちゃうんだ、その情報を読み取る事に。
早い話が房術使いは、ヤると相手がどんな生き方をして来たか、どんな人間なのかを体感出来る、って事。
『オレの父さんのコト知ってイイよ』って言われたら、俺にぶちまけた部隊長の思い出が入ってくる。
『ボクの木遁が誰のものかわかりますか』って言われたら、同じく補佐の思い出が俺に流れ込んでくる。
俺には隠し事が出来ないんですよと言ったら、知ってる、オレ達を全部見てと、何度も何度も突かれた。
俺の左鎖骨の下の弓張り月が情報を吸収する。 それは今まで見た事もないほど、真っ赤に染まった。
ふたりの今までの人生が、俺の中に次々と入って来る。 辛くて苦しくて、嬉しい、胸が張り裂けそうだ。
血の涙を流しながら歯をくいしばって来たんですね、それでも前を向いて歩いてきたんですね、と泣いて。
羽多宵を囲うのにそんなことまで覚悟したんですね、この部屋と水仙もありがとうございます、と鳴いた。
『房術使いは相手に絡め取られたら終わり。 だから、人の記憶でなく感情を自分の中に入れてはダメ。
中に入って来た感情に共感してしまったら、それはあなたが死ぬ時。 いいイルカ、生き残りなさい。』
ごめん、先生の教えに背いた・・・・ 籠絡されちゃったよ。 でも俺、このふたりと一緒に生きて行きたい。
イルカ先生、ふたりの生きザマに籠絡されました。 ふたりはもちろん、房術にハマるのだよ。(爆) 聖