あなたならどうする? 7   @AB CDE GHI JKL MN




二人のクノイチ達に詰め寄られてて、何をいらない抵抗してるんだ贅沢者! とか。 ちょっと思ったけど。
やっぱり里で顔を合わせる忍びだから、後々気まずいだろうな。 おれらみたいに面つけてる訳じゃないし。
それにクノイチ達も、補助に呼んだ男を襲ったなんて・・・・ 盛りのついた雌猫みたいで嫌だろう。
見たところ、それを盾に婚姻を迫る男には見えない。 けどクノイチの体は極上、病みつきになるかも、だ。

「中忍も・・・・ 傷を負うぐらい頑張って加勢したんだよ、きっと。」
「ああ、突然乱入して来た敵に対処したんだ、名誉の負傷、か。」
「お。 ・・・・なんか、中忍とクノイチ達の・・・ “ハァハァ” の度合いが違くね?」
「ほんとだ。 ・・・・・てか・・・・ ヤられるじゃなくて・・・ 殺られるの方か?!」

そうなんだ、頑張って避けてる中忍はどうも媚薬が回って来たみたいで、ハァハァと呼吸が荒い。 ところが・・・・
クノイチ達のは、息が荒いだけ。 いやそれも呼吸が荒いんだけど、でも。 疲労時の “はぁはぁ” だ。
なんだろう、とにかく中忍を助けなくちゃならないようだ。 どうも彼女らは無意識で動いている感じが。
・・・・・ひょっとして中和剤を打ってから・・・・ まだうまく動けないうちに、敵が乗り込んで来たら?

「「!!!! マズイッ!!」」



自己催眠の術だ!! 中和剤で緩和したなら感覚を無くせば問題ない、己の意識を眠らせるだけでいい。
きっとまだブレてしまう思考回路は邪魔だと判断したんだろう、後で元に戻してくれる第三者もいる。
体だけ攻撃態勢に入って、すぐ自己催眠状態に入った。 自分達を元に戻してくれるだろう仲間を信じて。
眠りから覚ます為に何か合図を決めてたはずだ。 でもまだこの状態なら、合図は言葉じゃない。

「くそっ!!  中忍!! ここはおれらが引き受けた! 早く元に戻せっ!!」
「それ・・・・ が・・・・ はっ、はっ・・・・ うぅ・・・・ ゆ・・・ び・・・ぁ・・・ で・・・」
「ひゃ! っぶねーー!! 早くしろ、悶えてる場合か! ・・・・っつ!!!」
「吹け・・・ なく・・・ て・・ んん・・・・・ ぁう・・・・ う・・・」

意識のないヤツらに敵味方の区別はない、単純に動くモノに反応してるだけ。 くそ! 上手く加減がっ!
手加減してたらコッチがヤバイ! どうするよコバ、隙をついて腹に一発入れるしかないか・・・・。
・・・・・・って、隙なんてねーっ!! がむしゃらに攻撃してきやがる! 相殺するので手一杯だ!!
指がどうとか、吹けないがどうとか、なんだ?! 目を覚ます合図はなんだ! 早く言え、中忍!!

「ぁ・・・・ ぅ・・・ ふぅ・・・ ぅぅ・・・・ ふぅ・・・・・ って・・・・ ね?」
「「・・・・・分かるかっっ!!」」
「だか、ら・・・・・・ ふぅ・・・ ぅぅ・・・ って・・・ して・・・・ ん・・・」
「「・・・・いちいちエロいんだよっ! 中忍っっ!!」」

中忍は、なんとかおれらに合図を知らせようと頑張っているようだが・・・・。 重たそうに手を口元に。
震える指を下唇に当てて、ネロネロと舌を出しやがった。 なんだそりゃ! もうちょっと頑張れよっ!!
ん? 待てよ?? 指?? 吹けない?? 唇に・・・・・ 指・・・・・・ 指笛か?! そうなんだな?!
そうか分かった! クノイチ達の自己催眠を解く為の合図は、指笛か!! 確かにそれじゃ吹けなかったよな。


「合図は指笛だな?! 何回だ?!」
「そ、う・・・ にぃ・・・ぃ・・・・ かぁ・・・ んん・・・・」
「「だから!! エロいんだよ、お前!!!」」

「うお!!! アブねーーー!! 斬りそうになった! 傷付けたらマズイだろこれ、絶対!!」
「二回だな?! よし、コバ! お前吹けっ! おれが引きつけるからっ!!  ・・・・今だっ!」
「っしゃ! ピピィ――――ッ!!    ・・・・・正気に戻れ、お前らっ!! おいっ!!」

「・・・・・・ぐぅ!! くっ! 体が・・・・・」
「・・・・・うみの、ちょっと・・・ 休 む・・・・」

意識下になかった体の負担が一気に押し寄せたんだろう。 クノイチ達はそう言うと、コトリと寝てしまった。
いや、うみのじゃないし。 元に戻したのおれらだし。 てか、中忍は “うみの” というのか。 そうか。
スースーと寝息を立てて寝ているクノイチ達を、そっと布団に寝かせてやった。 九人の撃退、お疲れさん!
・・・・・ところで中和剤って、まだあるのか? ・・・・・そうか、もうないのか・・・・・。


「んん、 あり・・・ がとうご・・・ざい・・・ はっ、はっ、 ぅ・・・まし・・・・た・・・・」
「いや、中忍も頑張ったよな? 怪我までしちゃって・・・・・ なあ。 出してやろうか?」
「・・・・!!!け・・・・ けっ こ・・・ぅで・・・すぅ・・・ んんん・・・・・」
「上忍が回るようなブツだろ? 中忍にとっちゃ、辛いだろう。 意地はってる場合かよ。」

部屋の中には布団の中で熟睡してるクノイチ二人と、敵忍の死体が二体と、発情してる中忍が一人。
どうしたらいいかぐらい、誰だって分かるよ。 おれらも女の方がイイけど、可哀想過ぎるだろ、これは。
コバ、ヌイてやれよ。 おれは尻の穴弄ってやるから。 そしたら早いだろ。 何回か出してやるか。
そう言って中忍の側にかがむと、何か伝えたい事があるようだった。 仕方なく耳を近付けたら・・・・・

「俺は・・・・ カカ、シさん・・・・ テン、ゾウさ・・・ん・・・」
「「!!!!!」」
「情・・・・人・・・で・・・す・・・ だ・・から・・・・ ぅ・・・」
「「 なっ!! ・・・・・マジでか?! 」」

うみのと呼ばれた中忍は、おれらの部隊長の名を口にして、更に情人だと言った。 どーすんだよ、おいっ!!