絵画は語る 13   @AB CDE FGH IJK MN




「ではウズキさん、我々三人も、もそろそろ失礼します。」
「おお、皆さまには何とお礼を申してよいのやら・・・・ おお、そうじゃ、この絵をお持ち下され。」
「これは・・・・ アズサさんですか?? ありがとうございます・・・・。」

「あ、ほんとだ!! 母ちゃんだ!! 可愛い〜vv」
「むはははは、気に入っていただけましたか。 我が里の自慢の絵師の作品じゃて。」
「・・・・イルカ。 ちょっとこっち来な。」
いででっでで!  す、すみません、もう言いません!」

「ほらイルカ、暗部の鳥は凶暴だから近寄っちゃダメでしょ? 前も嫌な目に合ったじゃない。」
「こんな可愛く変化して・・・・ アズサさん、さぞやイルカに擦り寄られたんでしょうね。」
「・・・・まったく。 早く、温泉でもどこでも寄って帰りな、この心配性コンビ!!」
「むはははは。 そうそう、真珠の湯付近のカピバラ生息地情報は・・・・・」


奏宴の里を出発する時に、文鳥の水彩画と、カピバラ情報をもらった。 どっちもイルカが喜んだ。
里長 ウズキさんは、イルカとそうとう意気投合してたらしい。 この里の忍び達にしてもそうだ。
別れ際、見送りに来た忍び達は皆、小さい雪豹に変化してイルカにジャレついた。 イルカも大喜び。
イルカの純粋な愛情は、里の忍び達に感銘を与えたに違いない。 無償の愛情ほど美しいものはない。
目に見える形があるものは、いつか壊れる。 でも目に見えない人の情は、永遠に受け継がれていく。

「カカシ先輩。 ここはボクに任せて下さい。 新術を開発しました、口寄せします。」
「テンゾウ、お前。 コッソリなにかやってるなって思ったら、口寄せの契約してたの?」
「ですが契約は諦めました。 実力行使です。 コホン。 木遁 口寄せもどき!!」
「・・・・・確かにモドキだね・・・・・ 力技だし・・・・。」

ボクも何かの口寄せ獣と契約しようと思って、いろんな口寄せ獣に会いに行った。 あの禁断の森にも。
でもボクに流れる人工的な血を怖がって、どの獣も契約してくれなかった。 そこでボクは考えた。
口寄せじゃなくても、木遁を使って周りの動物を一度に集めれば、イルカが喜ぶかもしれない、と。
もともと追跡は得意だ。 たくさんの蔓で小動物を一ヶ所に集めれば、イルカ専用プチ動物園の完成だ。

「わあ、すごいっ、小動物がこんなに一杯!!」
「イルカ、普通に嬉しそうだネ。 コイツら蔓でグルグルに巻かれてるケド・・・・。」
「順に並べてみますよ? イルカ、この中にカピバラはいますか?」
「あ、テンゾウさん、コレ!! このコがカピバラ!!」

ウズキさんに教えてもらったカピバラ生息地で、ボクの新術、木遁 口寄せもどきを披露した。
ボクが木遁で伸ばした蔓は、様々な小動物を発見すると捕獲しては、ボクの元に戻ってくる。
野兎・野ネズミ・リス・イタチ・小鳥・謎の小動物A・B・C等々。 ほら、ミニ動物園みたいでしょ?
あ、ソレね、わかった、的を絞るよ。 謎の小動物Cが、イルカが温泉に入れたいと言ったカピバラ。 よーし!

「きゃ〜〜〜 可愛い〜〜〜〜!! この、おっさんみたいな顔!!」
「・・・・・テンゾウ。 確かにイルカは喜んでるよ? ケドさ・・・・。」
「はははは、みっちりだ・・・・・。 ボク達の入る隙間が、なくなっちゃいましたね・・・・。」
「ふたりともなにしてんの? 早く入っておいでよ!」

「「くそっ!!    変化の術!!」」

「あ、俺のオセロ〜!! シロとクロが一番可愛いっvvvv ダントツ!!」
「よし! オレ達の勝ち!! おっさん顔のネズミなんかに負けるかっつーの!」
「ホラホラ、どいてどいて! イルカの横は、ボク達の指定席なの!」

帰ったらお仕置きがてら、くどいセックスをしようと思ってたんだけど。 いろいろ・・・・ね、先輩?
トロみのある乳白色の湯がイルカの肩から滴ってて。 パシャパシャと顔を洗ったりしちゃってる訳。
ムラムラしてきました、我慢できません、だって・・・・・ ミルクまみれのイルカに見えて仕方ない!
ギッシリ隙間なく浸かってる奴らには、もちろん、即座に森へお帰り頂いた。 さらばネズミどもよ。


「ねぇ、イルカ。 なーんでオレ達が怒ってたか、コレでわかった?」
「言わないとこのままですよ? ごめんなさいは? ほら、イルカ。」
「あ、あ、ぁぁ・・・・ ごめんな、さい・・・ もう体を、ぅん・・・撫でさせま、せん・・・・」


お仕置きも兼ねてだから、ちゃんとイルカにゴメンナサイを言わせた。 あーーーー 満足、満足!