例えばこんな話 11   @AB CDE FGH IKL MNO




あんまり気持ちよかったんで、ついついうたた寝しちゃった! オレだけじゃなくて、テンゾウも。
ここが潜入員のいる巣であるコト、その潜入員は里の上忍達の信用を得ているコト、それだけじゃないヨ。
噂のボディマッサージをしてもらって、もの凄く体が軽くなった。 心身ともに癒された、ってコト。

ヤー ビックリだよネ。 まさかオレ達がウトウトして・・・・ そのまま落ちちゃったなんてサ。
うみの中忍が部屋を出て行きそうな気配がしたので目が覚めた。 ごめーんネ、動きたくない・・・・
そのまま寝たフリをしようと薄目を開けたら、同じようにテンゾウも薄目を開けてオレを見ていた。
ウン、だよネ? 気持ちが良いからこのまま寝ちゃおう、今から文字通り休息日に突入だーヨ。

テンゾウもオレも、こんなにリラックスして眠ってたなんて信じられなくて、もう一回寝直す準備。
今なら明日の昼までグッスリ寝ちゃう気がする、凄いねぇ、うみの中忍の癒し効果。 超リラックスv
ホントいろいろありがとう、心の中で雨射と部下達にお礼を言いながら布団にくるまった。



「「・・・・・・・・。」」
「・・・・・・テンゾウ、起きてるんでショ? うみの中忍、帰っちゃったネ。」
「・・・・・・はい起きてます。 なんか・・・・ 目が覚めちゃいましたよ。」
「火の国を守ってくれて、ありがとう。  ・・・・だって。」
「あまり無茶をなさらないで下さい、とか。 言われちゃいましたね。」
「「・・・・・・・・。」」

上忍連中が言う様に、うみの中忍の“気”は気持ちが良い。 他人が近寄っても違和感がないなんて。
同胞であっても、オレ達忍びが同じ忍びに無防備に背中や急所をさらけ出すなんて、信じられないヨ。
今もまだ夢心地。 うみの中忍にマッサージしてもらった肩や背中、腕や足がフワフワと軽い。

それにナニ? ちゃんと硬さに合わせてくれる力加減! 小刻みに震わせながらの扱きテク!
親指で亀頭の割れ目を優しくナデナデされた時は、チョ、ヤメテー 出ちゃうでショ! って、なった。
こんなに早くだなんてどうなのオレ、早漏過ぎでショ?! とか。 ヘンなプライドのせいで我慢した。
なんか・・・・ ホント、いろいろと持っていかれた感じ。 マズイとは思っても、間違いなくハマったヨ。

「オレさ・・・・ メチャクチャ我慢したんだよネ、アレでも。」
「・・・・・・ボクなんて・・・・ ずっと放置プレイでしたよ。」
「思わずサ・・・・・ 雨射ちゃん、口でしてー とか。 言いそうになっちゃった!」
「ボクも!! ちょっと、そのまま尻貸して! とか。 ヤバかったです・・・・。」

「「恐るべし、うみの中忍のゴールドフィンガー ・・・・・・。」」

これどうヨ? 仲間を心身ともに癒してくれると評判の潜入員。 抱きたいなんて言ったら駄目だよネ?
任務で疲れているだろう木の葉の仲間だから。 それだから、あくまでも善意で抜いてくれてるだけだし。
そんなサバけた中忍に、抱いてみたいだなんてマズイでショ。 しかも三代目のお手付きっぽいし。
本当は色忍にしたかったのかもしれないな・・・ でも顔に傷があったから・・・ 断念したのかも。

「そんな事お願いしたら、彼の価値はそれだけなんだという様で、絶対駄目ですよね。」
「ウン。 扱きテクもマッサージも、確かに凄かったケド。 それだけじゃないよネ。」
「あの“気”が・・・・ なんとも気持ちが良いですよ・・・・ 人柄なんでしょうね・・・・」
「オレもそう思う。 それで人の警戒心を解くなんて、潜入員としてはメチャメチャ優秀だヨ。」

潜入員の草津屋専属の按摩師 雨射は、温泉街に潜って情報を収集。 自分だって里に貢献しているのに。
立派にその任務を遂行しているのに。 オレ達の誰もが火の国を守っているコトに変わりはない。
今日だって・・・・ たくさんの事前情報があったから、オレ達実行部隊は迅速に動けるんだヨ?
オレ達の方がお礼を言いたいぐらい。 いつも正確な情報を掴んで来てくれてありがとう、ってサ。

「・・・・・・他の上忍達にも・・・・・ ボディマッサージしてあげてるんですよね・・・・・。」
「・・・・・・あの扱きテクを披露してるのか・・・・。 あんな優しい“気”を纏って。」
「・・・・・・すみません、お門違いとは分かっているんですが。 ムカついてきました。」
「ウン、オレ達の我儘だとは思うケド。 もう誰のモノも扱いて欲しくないよネ・・・・・。」

「・・・・・なあ、テンゾウ。 雨射はサ、いつだって予約して下さい、って言ってたんだよネ?」
「・・・・あ。 そうです! 部下達の招待状がなくても、今度はボク達の名で予約を入れれば!!」
「自分でいうのもナンだケド。 オレ達の名前って・・・・ 通ってるよネ?」
「ええ。 ボク達は、泣く子も黙る暗部の黄金コンビ・・・・ ですから。」

よし、今後どう動くべきか、そのメドが立った。 オレ達が草津屋に入り浸れば、なんの問題もない。
潜入員 雨射の任務の邪魔はしないヨ? ま、横暴を承知で横入りして予約を入れちゃう、ってダケの話。
だってハマっちゃったんだもん。 弱肉強食の世界はサ、強いオスがメスを獲得するもんでショ?
うみの中忍は同じオスでメスじゃないけど、全然平気だった。 なんの嫌悪感もなかったんだよネ。

「オレの忍犬チームに、交代で草津屋の雨射の居る部屋の番をさせるって・・・・・ イイんじゃない?」
「それプラス、ボクのチャクラ入りアイテムを持たせておけば、勘のいい忍びなら近寄りませんよ!」
「お、ナイス! ナニがイイかな・・・・ うみの中忍は紫のタスキを目隠しに使ってたよネ・・・・」
「それ頂きます! 忍犬にボクのチャクラを練り込んだタスキを掛けて、待機させましょう!」

ウン、ウン、いいかも! 忍犬はオレ印のちゃんちゃんこ着せてるから、誰の使役獣かすぐわかる。
ウチの忍犬がテンゾウのタスキを掛けて見張り。 木の葉の上忍なら、即オレ達の影を感じるヨ。
里との繋ぎだって、オレの忍犬に行かせればイイ。 里への伝令、はりきって仕事すると思うからサ!