天敵は中忍 15
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暗部は孤独を愛する忍び、って感じの集まり。 でも孤独が好きだなんて、そんな人間はいないよ。
事実、カカシさんもテンゾウさんも。 あんなに強くて凄い忍びなのに、俺の話に合わせてくれる。
つい調子に乗って、禁術を教えて下さいと言っても、快く引き受けてくれたし。 実戦組手まで・・・・・
暗部の隊員さん達も、話してみると皆親切で。 俺の出し物を観てくれたりエールを送ってくれたり。
多分、暗殺任務専門という肩書きだから、自分への甘えは許せない、そう思っているんだろうな。
皆本当は・・・・ 里の仲間とドンチャン馬鹿騒ぎしたいと思うんだよ。 でも耐えてるんだ、独りで。
友達はおこがましいけど。 こんな俺でよかったら、いつでも話しかけて下さいよ、って思う。
カカシさんとテンゾウさんが言うなら間違いないと思ったんだ。 少し背中を押して欲しかった。
百合ショーを披露するに当たって、どうしても踏ん切りをつけたかっただけだったんだよ。
いや、俺もあんまりって思ってたからね、正直。 でも先輩達が喜ぶならウケを狙ってみるかって。
恥を忍んで百合ショーをするつもりだったけど、一部にしか喜んでもらえないなら意味ないだろ?
男なら一度は百合モノ見たいよなー って、先輩達が言ったのに、コアマニア限定だったとは。
あれは俺の質問の仕方が悪いんだ、と即座に正解を教えてくれた。 そこのところも凄いよな?
どこが一体駄目だったのか、お二人はいつもちゃんと俺に教えてくれる。 本当に頼りになる存在だ。
それに、シャレがきいてる出し物のアイデアまでも。 おかげで俺らしい事を思いついたんだ。
ふふ! 隊員さん達が言った通り、よっぽど捕虜モノが好きなんだな? 二人してノッてくれたし!
まあ、選ぶなら俺も捕虜モノがいいかな。 部隊長と補佐がああだから、隊員さん達も親切なんだよ。
お主の産みの親は死んだ。 じゃがこの里の者が皆、家族なんじゃよ? って。 昔三代目が言った。
俺は九尾襲来で一度に両親が死んで淋しかった。 里の家族には・・・・ 淋しい思いをさせちゃ駄目だ。
あんな親切な人達が、孤独を愛する忍びであって良い訳ない。 木の葉の忍びは家族なんだから!
よーし、これなら喜んでもらえるぞ! ・・・・・・あ、そうだ!! カカシさんとテンゾウさんにみてもらおう!
いたいた! やっぱりここにいた。 いつもこの辺りにいるのは、きっと渦巻ナルトの監視役だろうな。
渦巻ナルトも気になるんだ、俺。 なんでか構いたくなるんだ。 でもああやって暗部の監視が付いてるし。
それに残念ながら、結界が張られてるナルトのアパートには近付けない。 いつか構ってやーろうっと!
それより今は、任務受付所の歓迎会で披露する出し物の感想を、ぜひともお二人に聞いてみたいっ!!
「「はっ! この能天気な気配は・・・・・」」
「カカシさん! テンゾウさん!! 俺考えましたよ!! みて下さいっ! 影分身の術っっ!!」
「「・・・・・・・・相変わらず、いきなりか。」」
「「変化の術っ!! まずはペアダンスを披露!! ちゃららららら〜」」
「・・・・・・・・・でっかい百合の花の・・・・・ 着ぐるみ??」
「「更に! うみのイルカ、心を込めて作りました!! せいっっ!」」
「・・・・・・・・・これは・・・ 茶碗蒸し??」
「「百合だけに! 百合根が入った茶碗蒸しですっ!!」」
「「・・・・・・・・・・口寄せの術か。」」
「「はははは! どうです? なかなかシャレがきいてて・・・・ わわわ!!」」
あ、やば。 お知らせタイマーだ、もう一分半過ぎたのか・・・ ひぃ〜〜〜 は・・・早く服着なきゃ!
百合の花の着ぐるみも、実は影分身。 頑張って三体出す事に成功したんだ。 時間は一分半だけどね。
だから影分身が解けたら一緒に消滅しちゃうんだよ!! やっぱり一分半では無理があったか?!
いや、諦めるな俺!! お二人にも言われたじゃないか! ぎゃーーーー やばい、間に合わないっっ!!!
「・・・・・・・・・・・・・・・あ。」
「「・・・・・素っ裸なんだけど、なんで??」」
「・・・・へへへ! 間に合わなかった!! い、今この服を・・・・」
「「・・・・・・・・へー そんなに摘まんで欲しいんだ?」」
「?? え、何をですか??」
「「 さっきダンスで擦れた乳首に決まってるだろうっ!! 」」
・・・・・・・・まじで? いや、あの・・・・・ なんか目が爛々としてますが。
ちょ・・・・ ぇ。 今迄と・・・・ なんだか雰囲気がえらく違いませんか、お二人さん。
あ。 昨日の捕虜モノを思い出しちゃったんですね? そうですね?? んもぅ! 好きなんだからっ!
「了解です!! ・・・・影分身の術っ!! ・・・・あ、まだ裸だった・・・・・ へへへ!」
「・・・・・・・・・・・・ねぇ、テンゾウ。 ( 第七演習場に拉致って剥こうか? )」
「・・・・・・・・・・・・はい、カカシ先輩。 ( ひーひー 言わせてやりましょう。 )」
わー スゴイ!! 暗部の部隊長と補佐に、また修行をつけてもらえるなんて!! やった!!
出し物の事についてのダメ出しはなかったし! きっと合格だな、よーし! 本番もこれでいこう!
一分半の間に着替えをする練習はしなきゃな・・・・ いくらなんでも先輩方に失礼だからな、うん。
「「え、今日も修行を?! いいんですか?! わーーーーいっ!! 」」
「「 やかましいっ!! ( 追いかけまわしてやるならなっ!! ) 」」
・・・ええ、そうです。 イルカx2の百合ショーが書きたかっただけです。 だって変態だもん!(爆) 聖