声にならない依頼 9
@AB
CDE
FGI
JKL
MNO
PQ
俺、地獄と天国を味わったよ。 いつもあのふたりにはついていけないから、兵糧丸を飲んで挑むけど。
男としてやっぱり悔しいから、アザつくぐらい爪立てたり、噛みついてやったり色々反撃するけど!
そんな俺のささやかな反撃も無駄な抵抗。 失神したらペチペチと頬を叩かれ、起こされてはヤラれる。
兵糧丸の効果も虚しく精も魂もつき果てもう動けないとぐったりするだろ? そこへキスマーク攻撃だ。
「よう、大丈夫だった・・・・ な訳ないか、アイツらアホだしな。」
「・・・・・・聞かないで下さい。 もう、色々とアレなんで。 ほんと。」
「まあ、アイツらおふくろさんの事になると、冷静な判断が出来ないからな。」
「・・・・・・。」
全然大丈夫じゃありません。 影分身をかけられ朝まで入れっぱなしでした。 もう死にそうです。
多めに兵糧丸飲んどいて良かった。 そうじゃなかったら、今日はピクリとも動けなかったかもしれない。
あの子の依頼を俺が受け、ふたりを置いて任務に出るのが嫌なんだ。 子供の事は諦めろ、の一点張り。
俺の勝手だ諦めるもんか、と頑張って抵抗したら。 ふたりは逆上したんだ。 影分身を固定された。
『この薬はネ、医療班のヤツに特別に作らせたカプセル。 腹の中のヤツだけを殺せる。』
『イルカ先生、ボク達が言われた通りに、ただおとなしく家で待っているとでも?』
『な、にを・・・・ ふぅ・・・・うぅ・・・ はぁ、はぁ、はぁ・・・・。』
『これだけは使いたくなかったケド。 オレ達の精子なんてもうどうでもいい。 殺すから。』
『自分の分身を殺すなんて、ボク達は慣れているんです。 絶対認めないと言ったでしょう?』
『んぅ、あ・・・・ はぁ・・・ こ、ろす、の? はぁ、はぁ、・・・・』
『これから先生の中に入れるヨ? 直接腸から吸収して。 先生には影響ないから。』
『一緒に子供の命の重みを背負いますよ。 朝までずっと入れていてあげます。』
『な、なに・・・・・ い、やだ、あ、あぁ・・・・・』
『影分身の術!!』 『チャクラ固定!!』
『『な、なんで・・・・ んああああっっっ!!!』』
もうね・・・・ 地獄を見たよ。 前戯が長すぎて死にそうになったし、入れたら入れたで・・・・・。
じっちゃん、暗部って・・・・ 暗部って、ここまでやっちゃうの?! そのうちマジで殺されるかも。
けどな、ずっと抱きしめられて、ゴメンね、これしか方法がない、最低な事だと判ってる、なんて。
そんなこと言われ続けたら、やるせない任務だったんだな、ちょっとでも離れたくないんだな、ってな。
「・・・・でも、頑張ったかいがありました。 任務に出てもいいと、納得してくれました。」
「・・・・ふっ。 昨日の話の続きだ。 途中でそれたからな。」
「ははは、スミマセン。 どの辺に人工子宮を入れるのか、つい気になったもんで・・・・。」
「まぁ、これ以上まずい事にならずに良かった。」
そうなんだ。 ずっと入れて落ち着いたのか、任務の話をしたらあっさりと、行ってイイよ、ってなった。
好きなだけ木の葉銀行のお金を使ってイイから、とか。 9回の裏 二死満塁 サヨナラホームラン、天国だ。
俺が見てるから、仮面の忍者木ノ葉はふたりも知ってる。 里に憧れる子供の気持ちは大切だ、だって!
行かないで、と散々駄々こねてたのが嘘みたいだった。 ・・・・これだよ。 な、ヤられちゃうだろ?
『カカシさん、テンゾウさん! 大好きですっ!!』
『ん、それでいいの。 先生はオレ達だけが好きなの。』
『先生にとって、ボク達が何より一番なんですからね。』
『くすくすくす! ええ、ふたりが大好きですよ。』
『『知ってるよ、そんなこと!』』
俺が好きでたまらない、って言ってるあの態度。 もうね、子供大好きの俺にプレゼント? みたいな。
ちょっと歯止めがきかないぐらい暴走する子供。 こんな人達は他にいないよ絶対。 可愛くて仕方ない。
カオルさんがつばさ君を施設に送って行った時、施設関係者に詳しく話を聞く事が出来たんだって。
どんな男がナギサさんを望んだのか、その男の名前、父親の大名の名前。 置き手紙も読んで来たらしい。
「・・・・これやる。 暗部用だから、加減して飲め?」
「栄養ドリンク? わぁ・・・ ありがとうございます!」
「ふたりとも子供だからな。 可愛がってやってくれ。」
「ふふふ、そりゃもう。 俺子供大好きだから。」
カオルさんって、ほんとカッコいいよな、自由過ぎる下半身してるけど。 暗部って個性的な人多すぎ。
でもみんな、木の葉の里の誇りだ。 最高の忍び達。 このまま誰も死なずにいたら・・・・なんて。
ついつい夢見がちになちゃうんだよな。 どこの誰だって生あるモノは皆死ぬ。 だから今が大切なのに。
「今日は受付に差し入れか・・・・。 これで三日目だな、部隊長がおふくろを口説いてるの。」
「ははは、俺さ。 部隊長が誰かに“欲しいか”なんて迫ってたの・・・・ 始めて見た。」
「昨日戌班のヤツは、部隊長がおふくろの下腹部に触ってた、って言ってたよな・・・・。」
「なあ、俺ら部下はやっぱ、部隊長にエールを送るべきだよな?」
「ああ。 カカシさんとテンゾウさんには悪いけど、部隊長の為だ。」
「あの部隊長が、自から誰かを欲しがるなんて、まさに青天の霹靂。」
「「「おふくろって・・・・・・ 中忍なのに、体力あるな・・・・。」」」