誰が道を歩くのか 8   @AB CDE FHI JKL MNO PQR S




「「お呼びですか、三代目。」」
「火の国の商業の要、大津様の統治する城下町にある“巣”に向かってくれ。 アスマ、紅と合流せよ。」
「 正規の忍びの援護任務? ってコトは・・・・ その巣で更に指示待ち、ってコトですネ?」
「うむ。 念の為、お主達に頼みたいのじゃ。 正直、どう転ぶかわからんでのぉ。」
「「了解です。」」

「でも・・・ アスマと紅が夫婦役で繋ぎ?? 目立ちすぎません??」
「美女と野獣みたいで・・・ 案外、親しみを持ってもらえるかも??」
「ほほほ、あ奴らなら人目を十分引いてくれるじゃろう。 お主達は動きやすいのではないか?」
「「・・・・・確かに。」」

アスマと紅には、夢の国で競売に参加、というもう一つ別の任務があるらしい。 ワー イイ任務だネ!
夢の国は完全中立国。 競売そのものがウリの国。 誰でも参加出来るし何でもオークションに出される。
裏取引きなんてしなくても、表で堂々と人間も武器も売る。 雑誌の付録や食玩もネ。 それこそなんでも。
子供でも大人でも、大名でも農民でも、競売に参加してイイの。 現金払いで落札しなきゃならないケド。

全てが公平の名の元に競売にかけられるんだヨ。 《郷に入れば郷に従え》って、いうけどその通りだヨ?
国内に入った商品への他国からの干渉は受けない、国を出た商品への干渉はしない、それが夢の国の法。
ヤバイモノを売買したヤツらや、そのイワク商品が国外でどうなろうと、夢の国は一切関知しない、ってコト。

だから、どっかのバカがヤバい品を売りに来たはイイが、国を一歩出たら無事でいられる保証はないんだヨ。
どの里の忍びも、もし売るなら夢の国だと当たりをつけているから、国境で待ち構えているんだよネー。
俗にいう、行きは良い良い帰りは怖い・・・・ ってヤツ。 オレ達 木の葉の暗部のお決まりの場所もある。
ここで待機してるのは岩、ここは霧、とか。 各隠れ里の暗部の待機スペースまで出来ちゃってるのヨ、実際。

里を抜けた忍びが金を手っ取り早く作ろうと、夢の国で禁術の巻物を競売にかけたら・・・・ って想像してみて?
必ずソイツを狩る暗部が国境で網を張ってる。 落札したヤツが国境を越えた時点で、巻物も奪還するだろうネ。
他里の忍び同士が仲良く待機して、狩り前に世間話をしてる・・・・ なんて。 あの国の国境付近だけだーヨ。

確かに何でも競売に出され取引されるけど。 ヤバイ品も生き物も。 あくまでも商品なんだヨ、あの国ではネ。
公平競売の場を提供しているダケ。 どっちかっていうと、娯楽重視なんだよネ。 オークションツアーまである。
完全中立だもん、世の中は上手く出来てるヨ。 観光客には圧倒的に人気のある国でもあるんだ、楽しいからサ。
懐かしの玩具とか、期間限定品のプレミアアイテムなんかを、豪華絢爛なでっかい会場で競り落とすんだもん。

クマのぺーさんの印刷ミスのタオルとか。 有名女優の使った未洗浄フォークとか! 会場は笑いの渦だーヨ。
過去オレが一番大ウケしたのは、雷影の胸毛・眉毛・口髭の三点セット。 一部コアな雲忍が圧しかけたらしい。
オレも、もしミナト先生の未回収クナイがオークションに出たら、絶対参加するヨ? ・・・・ま、出ないけどネ!

「あの町の巣は 便利屋【しきちゃん】じゃ。」
「「し、しきちゃん??」」
「そうじゃ。 “しきちゃん”じゃ。 ・・・・・懐かしい顔がおるぞ?」
「「へーーーー。」」







で、しきちゃんに着いたら、いきなり殺気が飛んできた。 まさかオレ達の気配に気付くとは思わなかったヨ。
だって三代目がアスマと紅の影で動けって言ったから。 頃合いを見て出ようかなと、気配を殺してたんだよネ。
それもそのはず、三代目が言った懐かしい顔というのは、暗部の前部隊長補佐だったシキさんのコトだったんだ。
厳密にいうとオレが前補佐で、その前の補佐ってコトになるケド。 突然の引退に隊員皆は驚いていたっけ。

・・・・・・・?? ナニ? シキさんの弟で潜っている潜入員のイルカ?  ・・・・が、ポニーちゃん??
チョット紅、ナニ言ってんのかワケ分かんないヨ。 もしかしてアスマと夫婦役だからって、舞い上がってる?!
!!! イタッ!! チョット!! オレは紅のカワイイ弟なんでショ?! なにすんのヨ、モウッ!

「バカッ!! アンタと青春する子が、そのポニーなのよっ! 分かった?! バカカシ!」
「だぁあぁっ! 何勝手に話をつけてんだっ!! ポニーはテンゾウと青春するんだよっ!」
「アスマは黙っててよっ!! テンゾウはこれからどんどん熟れて行くじゃないのっ!」
「紅こそ引っ込んでろっ! カカシはほっといてもウジャウジャ女が寄ってくるだろ!」

「・・・・・・・・オレって、もう熟れちゃってて枯れるだけなの??」
「・・・・・・・・ボクには女の人は近寄ってこないって事ですか??」
「てかサ。 ポニーって名前なの? イルカって名前なの??」
「シキさんの弟って事で潜っている潜入員の話、ですよね??」

「おいおい、馬と一緒にしてやるな、ちょんまげと言ってやれと・・・・・・」
「あー もうっ! シキさんはもっと黙っててっっ!」
「おう! その通りだ! ポニーの方が言い易いっ!」
「あはは! ホント仲良いな? さっきどんな忍びだ、って興味津々で聞いてきたのは、なんでだ??」

「カカシの恋人候補なのよっ! チェックするじゃないっ!」
「テンゾウの恋人候補なんだよっ! 気になるだろうがっ!」
「「・・・・・・・・・・え?!」」
「ほう?」

・・・・・・・えっと・・・・ コレはもしかしてもしかすると・・・・・ オレの青春の相手の話なの?!
紅は自称オレの姉で、父さんからオレを頼まれたとかなんとか。 小さい時からナニかと世話を焼いてくれてた。
オレに色目を使う女は自分が見極める! とか息まいて。 でも色目もクソも、そんなヒマなかったしネー。
第三次忍界大戦で、父さんもオビトもリンも逝った。 九尾襲来で波風夫妻も。 オレは頑張るしかなかった。

でも里が落ち着いてもう何年も経つ。 日々色々考える時間も増えて来た。 で、オレも恋がしたいなー って。
ガイみたいに青春してみたい、って思ったんだよネ。 恋は人を成長させるらしいヨ? ガイがそう言ってた。
たくさん恋してたくさん成長するんだ、って。 ガイ曰く、もの凄く精神的に成長する修行・・・・ らしい。

「「恋人・・・・ 候補??」」

「まあ・・・・ 確かにガイの言う事も一理あるわよね。」
「めげないからな、ガイのヤツ。 超ポジティブだしよ。」
「懐かしいなぁ、ガイか! なあ、あの坊主は今でもヒーローマニアか?」
「「・・・・自らを碧い猛獣と名乗るぐらいです。」」
「なんだそりゃ! あのまんま成長しやがったかっ! あはははは! 」